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オキシトシンで過食を防ぐ!オキシトシンの分泌を高める食材とは?

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オキシトシンと言うホルモンをご存知ですか?

母乳を与えることでお母さんの体内では愛情ホルモンと呼ばれる“オキシトシン”が分泌され、母子の絆を作る役割をします。またオキシトシンの分泌は産後の子宮や体の回復を促す作用もあります。

そのオキシトシンが脳に働きかけることにより、肥満の治療へ応用できるのではないかという最新の研究結果が発表がなされています。

ダイエットをしようとしているのにどうしても食べることを止められないことってありますよね。DRピエールはダイエット中は妙にカステラが食べたくなったりして困っています。

今回の研究ではそういった食べ物への欲求をオキシトシンが変えてくれるのではないかと期待されています。そもそもなぜ特定の食べ物に固執してしまうのかに関しては脳の報酬系が関係しているといわれています。

脳の報酬系といってもピンとこない方も多いと思いますが、人間はある特定の行動をすることによって自己満足感を高めることを無意識のうちに行っています。例えば、池のコイに向かって手を叩くと寄ってくると言うのも脳の報酬系の一つです。コイは近くに寄っていけばエサをくれるのを知っているので、手を叩いていることに気づくと音の近くに群がってくるのです。

実は太っている人では高カロリーの食品を見ることで脳の報酬系が刺激されることが知られています。そのため食品を見ると食べるのを止められなくなってしまうのです。

ちなみに食欲を抑える薬と言うのはまだ数種類しか市場にはありません。国内で流通しているものとしてはサノレックスと言うアドレナリンを分泌させるお薬で、いわゆる覚せい剤を模したお薬。もう一つは適用外使用ではありますが、トピナと言うお薬。このお薬はてんかんや慢性頭痛(日本未承認)のために用いられているお薬ですが、人によっては食欲が抑えられることもよく知られています。

今回の研究ではオキシトシンは脳のシステム異常による過食を防げるかもしれないというのですから画期的です。オキシトシンは脳の腹側被蓋野(ふくそくひがいや)と呼ばれる領域を刺激します。腹側被蓋野はさきほどから話題にのぼっている脳の報酬系に関わっており、そこから脳全体に信号が伝わって過食につながる行動を防止すると言うメカニズムです。

肥満者に実際にオキシトシンを与えると大好物の高カロリー食品を見ても食べたいという欲求が失われたとされています。そんなの気のせいじゃないのと思われる方もいるとは思いますが、実際にファンクショナルMRIで確認しても高カロリーの食べ物を見ても脳が反応しなくなったのです。

母乳を与えたときにオキシトシンは分泌されると言いましたが、それ以外にも30秒以上ハグすることで分泌される可能性を指摘されています。街で見かけあるフリーハグ希望の人はオキシトシンを欲しているのかもしれません。人間とハグすることに抵抗がある場合はペットなどの動物でも良いと思います。

医食同源を謳うイシペディアとしてはオキシトシンを分泌しやすくする栄養素や食事にも注目したいところ。

ピエールのお勧めはビタミンDビタミンCマグネシウムタウリン、カフェインを含む食材やサプリメントをとっていただくことです。

ビタミンDは太陽を日を浴びることで増えることがよく知られています。お食事からのビタミンDキクラゲ、アンコウ、牛乳にも含まれていますが、食事由来のビタミンDは体内ではあまりうまく使われないので日に浴びるかサプリメントを摂るのがおススメです。

ビタミンCもとっても重要です。なぜならビタミンCはオキシトシンを作る際に必要な栄養素だからです。そのためビタミンCが不足しているとオキシトシンを合成することができなくなってしまいます

ビタミンCは様々なお野菜フルーツに含まれていますが、DRピエールが特にオススメしたいのがアブラナ科のお野菜です。ブロッコリーキャベツ、様々なスプラウトは特に良いですね。それ以外にもトマトレモンなどの柑橘系のビタミンCもオススメです

オキシトシンの機能を高めるためにはマグネシウムも欠かせません。マグネシウムは体内で300以上の生体反応に関わっているといわれています。オキシトシンにおいてもオキシトシン受容体の機能を維持するために欠かすことができないことが知られています。

DRピエールのオススメはニガリを積極的に摂ることです。ニガリは豆腐にも含まれていますが、お米を炊く際や煮物を作るときに少量混ぜるのもおススメです。

他には緑色をしたケールなどの苦いお野菜にも豊富に含まれています。

ほかにもタウリンカフェインもオキシトシンを分泌させる働きがあるとされています。タウリンは動物性タンパク質に報復に含まれていますし、ご存知の通りカフェインはコーヒーお茶にも含まれていますね。

オキシトシンは社会疎通性の改善(自閉症)、不安の改善、信頼関係、不妊治療においても様々な分野が注目されています。日常生活を送る上で忘れずにいたいホルモンだと思います。

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

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