夏痩せに必要なのはヘルシーなガスパチョ
夏太り防止におすすめのスープ!
夏の基礎代謝は意外や意外、冬に比べると10%近くも減少する。
その上、暑いから運動量も減るし、アイスクリームも食べたくなるしとダイエットには受難の季節。
夏を乗り切るのが大変なのは現代に限らないようで、スペインの夏の代名詞”ガスパチョ”もローマ軍の戦士が水筒に入れて持ち運んだ滋養強壮のスープが起源。
その後、食欲がわかない夏を乗り切るための料理としてスペイン南部のアンダルシア地方で発展してきたもの。
ガスパチョはいろいろなバージョンがありますが、定番のレシピは野菜とニンニク、お酢、オイルにパン…と確かに栄養というかカロリー満点。
でも現代人は戦士ではないし、移動も電車や車だし、古代の人々とは活動量が減っていることを考えるとたっぷりのオイルやパンなしのヘルシーバージョンがあってもいいかもと考えた。
ガスパチョの良さはなんと言ってもトマト。
トマトに豊富な含まれるリコピンは⾎流を改善し、代謝アップに欠かせません。またリコピンの抗酸化作用は脂肪細胞の増加を防いでくれるので、脂肪が貯まりにくくなる効果も。
ビネガーのほかに梅干しで酸味を加えれば、低カロリーのままクエン酸による疲労回復が得られるし、アクセントの青じそとの相性も抜群!
ところで現地で食べるとガスパチョはカレーみたいに作ってから1晩は置くのが前提。
でもフレッシュな野菜の抗酸化パワーを体内に取り込むためには‘作ってすぐに美味しいガスパチョ’ のレシピがあってもいいはず。
ガスパチョが一晩置いた方が良いのはトマトの青さとニンニクの渋みが原因だと思うので…。トマトもニンニクも加熱したものを加えて、すぐにでも飲めるスープにしてみた。
今回は夏バテ対策として、蒸したアサリの身もいれて更に旨みを増すだけでなく、ビタミンB12とタウリンをチャージ。
アサリはビタミンB12の含有量が貝類の中でNo.1なので、肝機能が悪い人やアルコールを良く飲む人には欠かせない貝ですよ。
涼しくてビタミン、ミネラルがたっぷり取れるお野菜のスープでリカバリーして良い、夏太りを防ぎましょう。
ヘルシーなあさり入りあっさりガスパチョ 医食同源レシピ
【材料】
トマト : 2個
茄子 : 1本
あさり : 10個
(A)
きゅうり : 1本
玉ねぎ : 1/4個
青じそ : 10枚
梅干し : 大1個
ニンニク : 1片
水 : 50cc〜
オリーブオイル : 適量
さくらんぼ : 適量
(B)
白ワインビネガー : 大さじ2
塩 : 小さじ1/2
【作り方】
①トマト1個、ニンニクと茄子を1cm角に切り、フライパンで弱火にかける。トマトが煮崩れてきたら火から下ろして冷ましておく。
②小鍋にあさりと少量の水を加えて蒸し煮にし、殻から外して冷ましておく。
③ミキサーに残りのトマトと(A)の材料、①、②を入れて攪拌する。
④(B)を入れて味を整え、ざるで濾してスープだけを器に盛る。オリーブオイル、さくらんぼをトッピングする。
✳︎お水の量は野菜の水分やお好みの濃度に応じて調整してね!
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ