⑨ 過敏性腸症候群 乳糖不耐症との関係について

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【Dr.大友とDr.菰池の対談動画はこちらをclick】

Dr.大友 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブディレクター
過敏性腸症候群の食事方法とか、すごく治療にも大きな影響を与えるということがよくわかりました。今日話題になったのは、フォドマップという新しい概念と、これまで言われてきた辛いものだったりとかアルコールだったりとか、脂っぽいものを避けるといった両方の食事療法を教えてもらったんだけど。実際のところはどうですか?差はあるんですか?

Dr.菰池 たまちホームクリニック院長
結論から言うと、おそらく大きな差はないと思います。

Dr.大友
それはどうしてですか?

Dr.菰池
どうしてでしょうかね。まだ、フォドマップ食ってまだそんなに普及していないこともあると思うんですが。そういう背景もありますし、従来型の食事指導っていうことをやっていらっしゃる先生って圧倒的に多いと思うんですよね。なので、これから差がついてくるかもしれませんね。

Dr.大友
僕のところの患者さんだと、フォドマップっていう概念なのか、乳糖不耐症なのかわからないので乳製品を最初に止めてもらうことが少なからずあります。そうすると、調子が良くなったって人も多い気がするんですね。

Dr.菰池
はい。

Dr.大友
乳製品とか。まあ乳糖ですね。乳糖については、先生はどういう風にお考えですか?

Dr.菰池
確かに一定の確率で乳糖不耐症の方って隠れていると思うんですけども。逆に世間一般の常識で乳糖というか、乳製品を摂った方が腸内環境がよくなる、ヨーグルトもそうですし、そういったイメージもあると思うんですね。なので、どこからどこまでが正しくって線引きは難しいんですけれども、乱暴な言い方ですけれども、やってみないとわからない。

Dr.大友
それは、そうですね。

Dr.菰池
やってみて、その人にとって良くなればそれが合っているということにはなるかと思います。

Dr.大友
すると、お腹の調子が悪くてヨーグルトを摂っているけれども、調子が良くならない人の中にはフォドマップとしての乳糖か、乳糖不耐症か分からないけれども、乳糖が原因になっているかもしれない可能性があるということですね。その場合はヨーグルトをお休みしてみるっていうのも、ひとつのアイディアとして考えてもよろしいでしょうか。

Dr.菰池
そうですね。二週間とか、一か月とかっていうスパンで、ちょっと変えてみてもいいかと思います。

Dr.大友
ありがとうございます。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

菰池信彦 たまちホームクリニック院長

日本内科学会認定医、日本消化器病学会認定消化器病専門医、日本消化管学会認定指導医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本ヘリコバクターピロリ学会認定感染症認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本カプセル内視鏡学会認定医、日本医師会認定産業医

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