④ 大腸がんの手術後は食物繊維に要注意!

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【Dr.大友とDr.川村の対談動画はこちらをclick】

Dr.大友(渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター)
大腸がんって治療が終わった後、例えば一般的に手術をした後ってどれぐらいで病院から出るんですか。

Dr.川村(川村病院副院長)
そうですね。術後の状況にもよると思いますけれども、2週間くらいで退院される方が多いのではないかなと思います。

Dr.大友
2週間で病院を出るとなると、食事の事とか結構不安な人もいらっしゃるんじゃないですか。

Dr.川村
そうですね。術後まだ間もない時期ですので、今後の治療のこととか食事のこと、色々と悩んでいる方はいらっしゃるんじゃないかなと思います。

Dr.大友
そういう人たちに良い情報を伝えたいと思います。一般的に大腸がんっていうのは、胃がんとかと比べて手術の後のトラブルって、例えば排便とかのトラブルって多いんですか。

Dr.川村
一般論として大腸がんの方は胃がんの方と比べると、そういうトラブルは少ないのではないかなと。

Dr.大友
そこまででは無いかも知れないということですね。具体的に大腸がんの術後の事、特に食事についてお伺いしたいんですけど。
気を付けないといけないことがあるという話を聞いたんですね。食物繊維が大腸がんを予防する食事と大腸がんの術後の食事で違うという話を聞いたんですけど。

Dr.川村
はい。

Dr.大友
教えてもらっていいですか。

Dr.川村
大腸がんを予防する食事としては一般的に穀物、例えば玄米であるとか、全粒粉であるとか、そういったものが推奨されています。ただ、大腸がんの術後、特に術後直後の方々はどちらかというとそういったものよりも、消化のいいお粥であるとか、お腹にやさしいもの、負担をかけない物の方が術後の食事としては適しているのかなと思います。

Dr.大友
ということは、大腸がんを予防するためには、食物繊維が多い食事の方がいいって言われていますけども。術後は話が別ということですね。食物繊維が多すぎると大腸がんの術後には良くない。永遠ではないと思いますが、術後どれくらいまで気を付けるべきですか。

Dr.川村
人それぞれだと思いますけれども、少なくとも術後3か月くらい。お腹の状況が落着いて、特に排便の生活とかで困らないようになるまでは、お食事はお腹に対して負担の少ない食物繊維の少ないものの方がいいのではないかなと思います。

Dr.大友
大腸がんの手術後は大体3か月後くらいまでは、体にいいからと言って食物繊維を摂るとかえって体に負担をかけてしまうということですね。

Dr.川村
そうですね。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

川村雅彦 川村病院副院長
日本外科学会 専門医、日本消化器外科学会 専門医指導医、日本消化器内視鏡学会専門医指導医、日本消化器病学会 専門医、消化器がん治療認定医、日本乳癌学会 認定医、日本医師会認定産業医

‘診断から治療、看取りまで’をモットーにどんな時も患者さんの心に寄り添える医師を心がけています。

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