⑪ 大腸がん アルコールやコーヒーとの付き合い方
Dr.大友(渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター)
大腸がんの予防、大腸がんになられた方が再発を予防する上で、嗜好品、特にたばこは基本的によくないというのは前提だと思います。その他にもアルコールだったり、コーヒーなんかも避けた方がいいっていう話を僕はずっと聞いてきた訳なんですが。まずそういう流れは正しいんですか。
Dr.川村(川村病院副院長)
そうですね。たばこは絶対に止めた方がいいですね。
お酒に関しては多少たしなむ程度、食事を楽しむためには構わないと思うんですけども、摂り過ぎてしまうと大腸がんの危険性が高まるんではないかなと思います。
Dr.大友
コーヒーに関しては、最近少し違う説も出てきているみたいですね。
Dr.川村
そうですね。とあるアメリカの研究では、一日4杯コーヒーを飲むと大腸がんの発生率が下がるといったような論文が出てたりします。
Dr.大友
なるほど。僕はコーヒーも好きだし、アルコール、特にワインも好きなんで、ばかばか飲んでしまいそうなんですが、コーヒーなら何でもいいってわけじゃないですよね。
Dr.川村
そうですね。あらゆる食べ物に共通ですが、やはり新鮮なもの。コーヒーであったらちゃんとオーガニックな有機、無農薬の物がお勧めです。それからちゃんと正しい方法で日本に運ばれてきているようなものがいいかなと思います。
Dr.大友
そうですよね。作る時にオーガニックでも運ばれて、持って来る途中にまた農薬かけたら意味ないですもんね。
Dr.川村
意味無いですね。
Dr.大友
コーヒーは一般的に海外からくるものでは、例えばカビの問題だったりとか、そういった事も指摘されています。Dr.川村がフレッシュなものをお勧めすることの理由にはそういうこともあるんですか。
Dr.川村
そういったカビの問題がまた新たな他のがんの原因にもなりますので。せっかくいい物を摂っているつもりでも、結果としてそうならないと意味が無いのでそういったところも、きちんと気を付けるといいと思いますね。
Dr.大友
由緒正しい、ちゃんとした出どころの物を適切にたしなむということですかね。
Dr.川村
そうですね。
Dr.大友
嗜好品だけに、嗜んで頂きたいということですよね。
Dr.川村
はい。
大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター
日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)
免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。
またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。
川村雅彦 川村病院副院長
日本外科学会 専門医、日本消化器外科学会 専門医指導医、日本消化器内視鏡学会専門医指導医、日本消化器病学会 専門医、消化器がん治療認定医、日本乳癌学会 認定医、日本医師会認定産業医
‘診断から治療、看取りまで’をモットーにどんな時も患者さんの心に寄り添える医師を心がけています。