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レバー以外で鉄分を摂りたい時に食べる食材とは?

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ホタテと苺が潤してくれるのもの

    京都の板前割烹「千花」さんでいただいた鉄分豊かなホタテの前菜。
    千花さんは今でこそ珍しくない果物を使った和食を最初に世に知らしめた存在と言われているだけあって、苺がソースのように絡むハーモニーは実に見事。

    五月病に限らず、気分の落ち込みを訴える女性の多くに共通しているのが鉄分不足

    というのも鉄分には精神を安定させる「セロトニン」や、やる気や幸福感をもたらす「ドーパミン」などの神経伝達物質が作られるのを助ける働きがあるので、鉄が足りなくなるとこうしたものが脳内で作られなくなってしまうと言うわけ。

    レバー以外に吸収率を高めることで鉄分を摂る方法

    鉄といえばレバーを思い浮かべる方も多いのですが、外来では苦手とおっしゃる方も結構多い。

    そんな方にDr.ピエール的にサラダ感覚でお勧めできると思ったのが、このホタテと苺の取り合わせ。

    ホタテは、高タンパク、低カロリーで、タウリンや鉄、亜鉛を豊富に含んでいます。
    その他にも、ビタミンB12葉酸マグネシウムなどビタミンとミネラルも豊富!

    東洋医学的には、
    ・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
    ・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)
    ・臓腑:脾、胃
    ・五味:甘、鹹(軟化させる作用)
    ・毒性:なし

    消化促進を進めます
    のどの渇きを収める効果があります
    食滞を解消します

    そして苺の栄養素は、ビタミンCを多く含み手軽にビタミンを取ることが出来ます。
    赤い色はアントシアニンといいポリフェノールの一種ですので、眼精疲労を回復したり、視力回復に役立ちます。
    GI値もGL値も低く、抗酸化物質が豊富な苺はアンチエイジング的に強くお勧めする果物です。

    東洋医学的には、
    ・ 寒熱:寒(体の熱を冷ます)
    ・ 昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)・降(気を降ろす)
    ・ 臓腑:肺・胃・肝
    ・ 五味:甘(補い滋養する作用)・酸(収僉、免疫力を高める作用)
    ・ 毒性:無毒
    唾液分泌促進、肝にこもった熱をおさめる

    苺に豊富に含まれるビタミンCは鉄の吸収を助ける働きがあるので、このお料理は医食同源的に満点と言えますね。

    気分が落ち込んだ時や心身に疲れを感じた時は、特別なワインを片手に友人と語らいながら時間を過ごすことが何よりオススメ。
    この日はかつて訪れたワイナリーのワインを楽しむ趣向で京都の夜は更けて行きました。

     

    千花
    京都府京都市東山区祇園町北側279-8

     

    〔大友“ピエール” 博之〕

    日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

    ・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
    ・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
     渋谷セントラルクリニック代表
     一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員

    ・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
    ・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
     シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ 

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