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肉食のシャコを食べると元気になれる訳は?

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シャコは二日酔い予防にも良い食材

大井町の中華料理屋「萬来園」。

僕は学生時代に先輩に連れてきてもらって以来、20年近く季節毎にお邪魔している。何が魅力的かというならば、主人が季節の食材毎に調理方法を提案してくれるスタイルにある。
それだけに食べ手の料理の知識も問われることもあって最初の頃は先輩に任せっきりだったけど、少しずつ予習や復習をするようになって自分でオーダーできるようになるとまた楽しみが倍増する不思議なお店。

そんな名店でDr.ピエールの一押しなのがシャコ。
この日はニンニク鷹の爪で新鮮なシャコをさっと蒸しあげる形でお願いした。
生の
シャコを茹でたり、蒸したりすることでシンプルに調理すると生まれる滋味深さは、お寿司で食べるのとは別のクセになる旨さがありヤミツキになります!

注目すべきはシャコの栄養成分

実はシャコはカマキリエビという英名を持ちながらもエビの仲間ではないのです。

エビカニよりビタミンAビタミンB群が豊富なだけでなく、タンパク質の種類も良質で、低脂肪とヘルシー。
必須アミノ酸であるアルギニンが魚介類の中でもトップクラスなことも相まって、成長ホルモンの分泌を高めてくれます。
成長ホルモンは皮膚、筋肉・髪の毛・臓器などの再生にも欠かせませんし、免疫力アップによる感染症を予防する効果も期待できます。

またアスタキサンチンによる強力な抗酸化作用やベタインとタウリンによる肝臓の解毒力アップによって二日酔いを防ぐ作用があるので、お酒を飲みながら食べる時は嬉しいですね。
ベタインとタウリンは肝臓からの脂肪の排出を促してくれるので、油っぽい中華を食べる時には相性が良いですよ。

ちなみにシャコって肉食性で恐ろしく獰猛な生き物。
貝類や甲殻類を叩きのめして捕食するのですが、そのパンチ力はベンチプレス70~80㎏を持ち上げるのと同様且つその速さは時速80キロと拳銃レベルだとか。
ダイビング中にシャコに出くわしたら、美味しそうと思ってゆめゆめお近づきにならず、一目散に逃げることをお勧めします。

萬来園
東京都品川区東大井5丁目6−8

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ     

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