カプサイシンで代謝も免疫力も上がる「とうがらし(唐辛子)」 とうがらし
唐辛子は、中南米を原産とするナス科トウガラシ属の果実で、中華料理やエスニック料理、カレー、イタリアンなどと世界中の料理に欠かすことが出来ない香辛料です。
日本では「鷹の爪」と言われる細長いものが良く知られています。唐辛子は夏から秋にかけての時期(青唐辛子 6〜8月、赤唐辛子7〜10月)が旬です。
栄養素
唐辛子は栄養価が豊富で、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB2、やカリウムや鉄分などのミネラルを多く含んでいますが、唐辛子は大量に食べられるものではありませんので、あまり栄養素の摂取は望めません。
唐辛子は、β-カロテンとカリウムを豊富に含んでいます。β-カロテンは抗酸化作用があり、皮膚や粘膜を正常な状態に保つ効果があります。
カリウムは、血圧の上昇を抑える作用があります。
唐辛子の辛み成分の“カプサイシン”は、少量でも代謝を促し血行を良くします。そして、食欲増進や殺菌作用などの効果もあります。冷え症や風邪予防にも効果があり、免疫を高める効果もあります。
唐辛子の主な栄養成分(乾燥・可食部100gあたり)
・蛋白質・・・・・・・・・14.7g
・脂質・・・・・・・・・・12g
・炭水化物・・・・・・・・58.4g
・カルシウム・・・・・・・74㎎
・鉄・・・・・・・・・・・6.8㎎
・カリウム・・・・・・・・2800㎎
・ビタミンA・カロテン・・17000㎍
・ビタミンA・レチノール・2900㎍
・ビタミンE・・・・・・・30.7㎎
・ビタミンB1・・・・・・0.56㎎
・ビタミンC・・・・・・・1.4㎎
・食物繊維・・・・・・・・46.4g
効果・効能
抗酸化作用
唐辛子はβ-カロテンを豊富に含んでいて、皮膚や粘膜を正常な状態に保つ効果があります。
免疫力アップ
冷え症や風邪予防に良い効果があります。辛み成分である“カプサイシン”は殺菌作用があり、代謝を促し血行を良くします。
生活習慣病の予防
カリウムが血圧上昇を抑えます。
むくみ・便秘対策
カプサイシンは消化を促すだけではなく、腸を刺激して便秘改善の効果があります。
東洋医学的側面
・寒熱:熱(体を温める)
・昇降・収散・潤散:昇(気や熱を上昇させる)・燥(体に溜まった余分な水分を排泄する)
・臓腑:心・脾
・五味:辛(発散・気を巡らせる作用)
・毒性:なし
血行不良を改善
冷え症の改善
食欲増進し疲労回復させる
むくみや便秘の改善
美肌・美髪の保持
高血圧・コレステロールケア
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
新鮮な唐辛子は水分が多く、あまり日持ちがしませんので、保存袋などに入れて冷蔵庫の野菜室で保存して、なるべく早めに使いきることをおすすめします。
風通しの良い所でしっかり乾燥させれば、長期保存が可能になります。しっかり乾燥させたら、保存袋に入れ冷蔵庫の野菜室などの冷暗所で保存して下さい。
トウガラシの辛み成分であるカプサイシンは、油に溶けやすいので、先に油でいためておくと辛み成分が全体に広まります。
唐辛子の一番辛い部分は、種では無く種を支えている内壁の白いワタのような部分ですので、辛さを控えたい時は切らずに丸のまま使うか、または、ワタの部分を取り除いて料理に使用して下さい。唐辛子を触った手で顔や目を触らないように気をつけましょう。
トウガラシは米びつに入れておくと虫よけになります。