うなぎと肝臓の切っても切れない話

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スタミナアップに鰻が選ばれる理由

    今を時めく晴山さんのの南関揚げ巻。
    熊本の薄い油揚げを戻し、鰻のたれ焼きと、千切りにした胡瓜茗荷をのせ、下には山椒味噌を敷いたもので、ちょっと北京ダック風。
    最高に美味しいボランジェとのマリアージュを愉しみました。

    今日は土用なので、うなぎお召し上がりになってらっしゃる方も多いのではないかと思います。

    うなぎ屋さんがエレキテルを開発したドクターでもあった平賀源内に「鰻は食あたりしない」という宣伝を頼み、宣伝した日が土用の丑の日だったことから習慣が始まったとされたとのこと。
    Dr.ピエールが推測するに、鰻に含まれるビタミンAが疲労回復に効くこともあって、本当の夏バテ対策になって流行っていったのではないかと思います。

    ビタミンAの重要さについて

    そもそもビタミンAはのレバー、鰻、乳製品が摂取源。
    江戸時代には乳製品や卵は手に入りにくいかったでしょうから、気軽にビタミンAが摂れる鰻が流行ったのもよくわかる気がします。

    ビタミンAには、以下のような作用があります。
    1. 目の健康
    2. お肌のターンオーバー
    3. 成長ホルモンの刺激
    4. 免疫力アップ(感染症対策・抗がん)

    医学教育では脂溶性ビタミンであるビタミンA過剰摂取の危険性について教え込まれているのですが、現実的には日本人は不足しています。

    日本にはこれだけドライアイの人やお肌の乾燥に悩む人が多いのですから、ビタミンAが不足しているのは不思議ではないですね。

    ところでビタミンAは肝臓の保護にも役立つのではないかというのが昨今の話題です。
    – 肝臓がんの発生予防
    – NASH(非アルコール性脂肪肝炎)の抑制

    カロリーオーバーになりがちな食生活に加えて、ワインの摂取量も褒められたものではないDr.ピエールとしては、健康を維持するためにはビタミンA様のお力に頼るしかないと鰻を喰らう今日この頃です。

    晴山
    東京都港区三田2丁目17−29

     

    〔大友“ピエール” 博之〕

    日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

    ・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
    ・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
     渋谷セントラルクリニック代表
     一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員

    ・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
    ・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
     シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ 

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