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ワインの抗菌作用はウィスキーより高いのは何故?(2月24日)

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2月24日は鉄道ストの日。
鉄道ストで思い出されたのがフランス。
ピエールは何故かパリからブルゴーニュ地方に行くときにいつもストに出会ってしまうのです。
そんなブルゴーニュ地方に敬意を払って今日はワインのお話し。

ワインの健康への効能としてはポリフェノールが有名だと思います。
そこで
今日は趣向を変えて抗菌作用という観点からワインの効能をお話ししてみたいと思います。

ワインはお食事と一緒に飲むだけではなく、料理酒としても使われていますよね。
現代では流通も発達して、農場なり漁場から鮮度を維持したまま家まで運ぶことができますが、 ほんの少し前まではカビや雑菌に汚染されないようにするのは料理の大きなテーマの一つでした。他のお酒と比べてもアルコール度数が低いワインが料理酒に使われてきたのは風味をつけるという観点からだけではなくて、流通の過程で発生している雑菌やカビから守るという意味もあったと思います。

赤ワインと白ワインはどちらか抗菌作用が強いでしょうか?

赤ワインにも白ワインにも抗菌作用はありますが、即効性があるのは白ワインです。
特に、
白ワインは大腸菌O-157、サルモネラ菌に対する抗菌力が高いことが知られています。

その効果は目を見張るほどで大腸菌サルモネラ菌を10分間白ワインに入れておくと、初めに10万個あった菌がものの数個になってしまうほど。

赤ワインに抗菌作用が全くないのかといえばそういうわけでもありません。時間をかければ、しっかりと抗菌作用を発揮してくれます。
赤ワインで同じ実験をしてみると、10分ぐらいでは残った菌の量は白ワインより一桁かニ桁ぐらい多く、抗菌作用はイマイチ。でも20分経過すると白ワインも赤ワインも菌はほぼいなくなります。

つまり結論としてはワインには強い抗菌作用がありますが、即効性があるのは白ワインということですね。
一般的に白ワインはお刺身を含めたお魚お野菜と食べることが多いので、お食事のマリアージュ(相性)という観点からだけではなく食の安全性という観点からもぴったりなのですね!

ところで世の中にはウイスキーや焼酎などのアルコール度数の高いお酒もあるのに、その中で比べてもワインに殺菌作用が強いのは不思議ですよね。
アルコールには殺菌力があるのはよくご存知だと思います。
アルコールだけという観点からすると、抗菌作用に効果的なのは75%濃度のアルコール。そのため手指の消毒には75%アルコールを使うことが多いと思います。
一方でワインのアルコールは12%程度。通常であればこの程度のアルコール分では菌は死なないはず。その理由はワインのpHにあります。

ワインには有機酸がたくさん含まれているので、液体のpHが低くなります。 その結果としてアルコール度数が低くても抗菌力が強くなるのです。そして有機酸が相対的に多い白ワインの方が赤ワインよりも即効性があることの理由にもなります。

ちなみにお肉を赤ワインでつけてからお料理される方もいると思います。
炭火で焼いたお肉はとっても美味しいですが、酸化ストレス、糖化ストレスや煙に含まれる有害物質の観点からは気にしなくてはいけないところでもあります。
こうした悩みに対して、赤ワインはワインに含まれる渋みの素であるタンニンが良い働きをしてくれる可能性があります。

ご存知のように赤ワインには縮合したタンニン(時間が経過するにつれてタンニンがくっつく)による抗酸化物質の働きを期待することができます。また沸点が下がるので調理温度を低く保つことができるので、糖化ストレスを避けることにも有用です。

何よりもお肉の保水性が上がるので、しっとりとした食感になるのは赤ワインで漬けたお肉を焼いたステーキやシチューを食べたことがある方ならばご存知ですよね。

ワインを料理に使うことは色々な健康の側面からもお勧めできそうですね。
お酒を飲むのはちょっとと思われている方も、上手く料理に使っていただいて健康生活にお役立ていただければと思います。
今日も最後までご覧いただきありがとうございました。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医

最先端の西洋医学と東洋医学をハイブリットした統合医療で注目されている。Ishipediaでは、世界中で出会った根本的な治療を広めることをモットーにしている。ワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドーワイン、ブルゴーニュワイン、シャンパーニュワイン騎士団、日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のメンバー

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