イシペディア > 食事学と医療の大辞典 > タブーに挑む!? 21世紀の最強健康管理学 > 健康的なカレーを作る時にバターの代わりに使うのはギー

健康的なカレーを作る時にバターの代わりに使うのはギー

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

乳糖不耐症の人にはギーがおすすめ

空前のスパイスカレーブームの中でも辛味が少なく濃厚なバターチキンカレーは人気の定番なようです。
でもダイエット中の人にはバターと生クリームたっぷりのコッテリさは罪深いと思われる人も多いみたい。

そんな時におすすめなのが、ギーやヨーグルトを使ったカレー
トマトの酸味に穂紫蘇やエディブルフラワーのほろ苦さで、とっても爽やかな味わい。

風味やカロリーの点だけでなく、Dr.ピエールのような乳製品に含まれる乳糖をうまく分解できない乳糖不耐症の人の胃腸にもギーやヨーグルトは優しい。

そもそも乳糖不耐症とは、乳糖を分解するのに必要な酵素であるラクターゼが腸内に不十分なために起こる症状。
こうした人が乳製品を不用意に食べるとお腹を下したり、お腹が痛くなったりしてしまいます。

ギーは乳糖を含まないだけでなく腸内環境にも嬉しい

ギーは、インドのアーユルヴェーダで伝統的に使われていた透明度の高い澄ましバターオイル。
乳糖を含まないだけでなく、ビタミンAEや悪玉菌の増殖を防いで腸内環境を整える短鎖脂肪酸、脂肪の分解を促す共役リノール酸などを多く含んでいます。

ヨーグルトは乳糖を含みますが、発酵する過程で乳糖が分解されるので、腸に到達する乳糖の量量はかなり減っています。

ちなみにヨーグルトが少し良いのであれば、チーズは?と良く聞かれます。
チーズは製造する際に乳糖が上澄みの水分に移行し、ホエイとして排除されるので乳糖の量は大幅に減ります。

さらにチーズは熟成中に乳糖が分解されるので、熟成したチーズやハードチーズでは乳糖は更に少なくなります。
ただし、モッツァレッラなどのフレッシュなチーズは乳糖が多く含まれるので注意が必要。

乳糖不耐症のDr.ピエールが自宅でカレーを作るときにバターのようなコクを出すときに使うのはもちろんギー。
皆さまも一度お試しあれ。

Bengal Tiger in Chiba
千葉県千葉市中央区松波1丁目14−11

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ  

この記事を書いた人

関連するカテゴリ

おすすめ記事

関連する記事はこちら