エビとカニの中間な驚きのエビ!?
有名じゃないけど、知る人ぞ知るレアなエビ
その名も腰折れエビ。
この可愛らしい海老は最初からこの折れた姿で水揚げされる。
尻尾の部分が折れ曲がって腹の方に畳み込まれていて、これがもっと極端に畳み込まれると蟹に分類される。
つまり“蟹と海老の中間”という学術的にも面白い甲殻類。
静岡や愛知などで獲れるとのことですが、他のエビや魚の網に混じって上がってくるだけで漁獲量が少なく、主に産地で消費されて市場に出回らないというレアなエビ。
ただし小さいぶん食べるところは少なく、殻に強い旨みがあるのでお味噌汁に入れて楽しむのが一般的だそうですが、これを丸ごと楽しめるようにしてしまったのが三つ星シェフの技とアイデア。
殻をいただくことでアンチエイジング効果も!
揚げてあるので全部召し上がれます、と言われ半信半疑でポキポキと折りつつ口にしてみると、これが驚くほどサクサクの食感!
殻の香ばしい旨みに時々現れる身や味噌の甘みが絡まって、レモンのソースがアクセントに。
ピエール的にはこんなに小さな海老1尾が完成されたお料理になるという奇跡のような一品。
実は殻を食べるとアンチエイジングにも最適。
海老の殻に含まれる天然の赤い色素「アスタキサンチン」には強い抗酸化作用があり、活性酸素を抑えてお肌、筋肉、脳などのカラダの健康を保ってくれます。
食材を大事に、そして大胆に。
ピエールもお料理にそんな気持ちで向かい合いたいなと思った夜でした。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ