元気がみなぎるアンコウの激辛蒸し料理
アンコウはアンチエイジングな食材
新大久保は今でこそ韓国タウンみたいになっているけど、数十年前はタイやベトナムの人も多くて、まさに金城武主演の不夜城を地で行く感じの街だった。
安くて現地感たっぷりのお店も多くて、色々な国の食べ物を買い食いしたものです。
そんな街に数十年の付き合いである在日コリアンの親友と食べに出かけたのは、アグチムというアンコウを唐辛子、ニンニク、生姜、コチュジャンをベースに豆もやしを蒸した辛いお料理。前にソウルで食べてからハマっているのですが、お店ごとに辛味の質も違くて興味深い。
辛さの中にコラーゲンとむっちりとした身のアンコウとシャキシャキとした豆もやしのアンサンブルがたまらないスタミナ料理。途中で少し味に飽きてきたら、アンコウを醤油ダレで食べるのも美味しいことを今回始めて知った。
アンコウ+唐辛子+ニンニク=完璧!
日本でも「西のフグ、東のアンコウ」といわれるように、昔から高級食材として知られているのは、その美味しさだけではなく不老長寿の食材と思われてきたから。
実際にアンコウの切り身はビタミンB、ビタミンDが多いし、肝にはビタミンAがたっぷりだし、血をサラサラにしてくれるDHA/EPAが多い。
確かに昔の人がアンコウを食べれば長生きできると思っていたのはあながち間違いではなさそう!
そんなアンコウを唐辛子とニンニクを使ってお料理するわけだから、元気にならないわけがありません。ちなみにニンニクに含まれるアリシンという成分がビタミンB1と結びつくと、武田のアリナミンの語源となったアリチアミンという物質に変わり、 糖質の代謝を助けてエネルギーを産み出します。
元気の素で長寿の秘密ともいえるアンコウ、お鍋でも蒸し料理でもおすすめです。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ