アリシン ありしん

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アリシンは、にんにくに含まれるイオウ化合物の一種アリインという成分が酵素などの働きによって、分解されてできる成分です。
独特な香りがあり、疲労回復効果が高く栄養ドリンク剤などにも使われる成分です。
また、抗菌作用や抗酸化作用があり、生活習慣病の予防などに役立ちます。

生理作用

アリシンは糖の代謝を促進し、エネルギーの産生を促進するため、疲労回復やスタミナを増強する高い効果があります。
アリシンを多く含むニンニクなどを食べると“精が付く”というのはアリシンの働きが関わっています。

アリシンには唾液や胃液の分泌を促進して胃腸を活発にする働きがあり、食欲を増進するとともに、消化吸収を高める効果があります。

また、アリシンには強い殺菌作用があり、食中毒などの感染症を予防する効果があります。
ニンニクを付け合わせに用いるのは、殺菌作用を利用して食中毒を防ぐという意味もあります。

その他にも、血液をサラサラにして血流を改善する効果、血糖値の上昇を抑える効果、体内で発生する有害な活性酸素を抑制する効果などがあります。
また、NK細胞(免疫の一種)を活性化し、がん予防の効果も期待されています。

過剰・欠乏症状

生のニンニクなどアリシンを多く含む食材を過剰に摂ると、胃粘膜の損傷、胃腸障害、腹部膨満感、下痢、血が止まりにくくなるなどの副作用が起こることが報告されています。

アリシンの一日当たりの摂取目安

明確な基準はありませんが生ニンニクの場合は1日1片程度、加熱した場合は、2~3片程度が適量といえます。

アリシンを多く含む食材(食材100g当たりの含有量)

アリシンはつぎのようなユリ科の香味野菜に多く含まれています。
ニンニク100gにはおよそ230㎎のアリシンが含まれています。
その他の食材は、部位によってアリシンの含有量が異なるなどアリシンの含有量が不安定なため詳しいデータはありません。

・ニンニク(100gあたり、およそ230㎎)
・ネギ 
・玉ねぎ 
・ニラ
・らっきょう
・あさつき 

アリシンの上手な摂取方法

・アリシンはビタミンB1と結びつき、ビタミンB1の吸収率や持続性を高めます。ビタミンB1 を多く含む豚肉などと一緒に調理すると効果が高まります。

・アリシンはニンニクやネギなどの細胞が壊れることで発生します。細かく刻んだり、すり潰したりして利用すると良いでしょう。

・アリシンは熱に弱く、水に溶けやすい性質があるため、薬味などで生のまま食べたほうが効果的です。

・ニンニクなどを食べ過ぎると、胃腸障害や下痢などを起こすことがあるので、食べ過ぎに注意しましょう。また、口臭や体臭などエチケットにも気をつけましょう。

・アリシンが含まれるドリンク剤や健康食品を利用することも高い効果が期待できます。

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