花粉症で悩む人に効きそうなグリーンピースのパスタ
完熟していない豆を乾燥させずに食べるのがグリーンピース
日本では4月から6月に旬を迎えるグリーンピース。
ブルゴーニュでは少し早い時期に山積みされたグリーンピースが市場にずらりと並びます。
それまでのコッテリしたフランス料理から脱却し、クリームやバター、オイルなどを使わずに素材の味を引き出すことに重点を置いた ‘水の料理‘ でフランス料理界を沸かせた天才シェフ、ベルナール・ロワゾーのスペシャリテとして供されたのが、そんな新鮮な豆のスープに粒々パスタを加えたもの。
濃厚そうに見えて、口にすると驚くほど軽やか。
くっきりした豆の青さと甘さが引き立って、とても心に残る味わいでした。
野菜と豆の栄養を持ち合わせている優等生なグリーンピース
実は、サヤエンドウとは元は同じ豆。
まださやが柔らかく、丸ごと食べることが出来るものがサヤエンドウ。
サヤエンドウよりも豆が成長したのがグリーンピースとなります。
グリーンピースがすごいのは、野菜であると同時に豆としての栄養も持ち合わせているというところ。
野菜としては珍しくたんぱく質を豊富に含んでいるので、肉類など動物性の脂肪分が気になる方には嬉しいですね。
また皮膚や粘膜を健康に保つビタミンB1や、新陳代謝を促して細胞を再生してくれるビタミンB2などビタミンB群が豊富。
ビタミンB群はたんぱく質の吸収を高める働きがあるので、相乗効果で粘膜をしっかりとしたものに。
ちなみにグリーンピースは野菜としてはビタミンB1の含有率が、豆としては食物繊維の含有率がともにトップクラスという優等生。
東洋医学的には
・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)
・臓腑:胃・脾
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:なし
腸内環境がしっかりとしている人は花粉症などのアレルギーにかかりにくい事が知られています。
グリーンピースは炒飯の具や焼売のトッピングなど、なんとなく脇役としてのイメージが強いかもしれません。
でも本当は粘膜の再生や腸内環境を良くしてくれるグリーンピース、今のうちにフレッシュな生の豆の美味しさを味わっていただきたいです!
グリーンピースをさらに深堀した記事をご覧になりたい人はこちらをご覧ください
※ 強い骨を作る「エンドウ豆」
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ