ハートの問題は天草大王地鶏のハツを食べて解決
ハツは精神的な問題に役立つ
昔から、患っている部位の食材を食べると調子が良くなると言われていますよね。
ハツは鶏の心臓=ハートが転じたたとされているだけに、心のお悩みの二つに効く可能性大なのです!
ハツはビタミンAやビタミンB群に亜鉛や鉄を多く含む健康食材。
ビタミンB3には心や神経を安定させて不安や不眠を解消する効果、亜鉛や鉄は不安やプチ鬱を改善するのに必要不可欠な栄養素。
こうしたビタミンやミネラルは良質のタンパク質がないとうまく働かないのだけど、ハツはレバーにくっついているのに、レバーとは違った筋肉質な部位なので良質なタンパク質も期待できる。
栄養素的に鉄分が豊富なのは嬉しいけれど、そのもととなる血はともすれば独特の臭みが出てしまいがちです。
鮮度のことや処理のこともあり、一般家庭では甘露煮などで味を甘く濃く仕上げることが多いですが、正直なところ好き嫌いの分かれる食材だと思います。
エレガントなハツ 医食同源効果
今日ご紹介したいのは、そんな臭みが嫌いで食べず嫌いな大人にも受けそうなシュッとした一品。
見た目はアンダルシアのバルで食べた郷土料理 ‘鶏レバーのシェリービネガー煮’ に似ているのだけど、なんだか少し違う。
正解は、バルサミコ酢とラム酒とのことだった。しかも4年の樽熟成を経たマイヤーズのダークラムを使っているという。
シェリービネガーも同じように樽で熟成されたシェリーから作られるから、共通項はそこだったのかもしれないね。
身質が良く歯応え抜群のレバー、ハツ、ハツモトは全て熊本の天草大王地鶏のもの。
かつては水炊き用として珍重されつつも昭和初期に絶滅した国内最大級の幻の地鶏が、長い研究の結果半世紀ぶり復活したというものだ。
素材の良さに加え、蒸し焼きにすることでアルコールやお酢の刺激が消えたラム酒とバルサミコ酢の風味が活き、臭みを全く感じない仕上がりはお見事。
お酒を飲みすぎなかったのもあるかもしれないけど、ハツのパワーでなんの憂いもなく気持ちよく朝まで床についたのでした。
vineria HIRANO
東京都渋谷区千駄ケ谷2丁目5−5 ウィルコート 1F
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ