ストレスにピーマンと赤ワインという選択

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ピーマンを食べてリラックス

まだ続くコロナのこともあって、なんだかモヤモヤした感じが続く今日この頃。
Dr.ピエールはモヤモヤした気持ちの時は、ワインならボルドーの赤、お食事ならピーマンを食べてリラックスすることが多い。

ピーマンにはビタミンAビタミンCビタミンEが豊富に含まれており、ビタミンCはレモンの2倍もあるといわれています。
これらのビタミンは加熱調理しても栄養価が消失しにくく、加熱することで苦味や匂いも和らぐので、抗発がん作用や免疫作用で知られるカロテンの吸収率もアップします。

その他にも、ビタミンB1ビタミンB2ビタミンD、ビタミンPを含み、カルシウムなどのミネラルも豊富。 

ピーマンに含まれているビタミンPは、ビタミンCの吸収を助けてくれるビタミン様成分で毛細血管を丈夫にし、葉緑素が血液のコレステロールを掃除してくれるので、血管や血液の浄化に力を発揮してくれる。

ビタミンBやビタミンCは、ストレスによって消耗してしまう栄養素。

ピーマンの効能・効果には
・疲労回復:ビタミンB群がバランスよく含まれており疲労回復の効果がある

・美肌効果:ピーマンに豊富に含まれるβカロテンが美肌効果につながる

・高血圧予防と改善:ピーマンに含まれるクエルシトリンが高血圧の予防と改善に効果的

・妊婦の栄養:葉酸が細胞の正常な分裂や増殖の促進に効果的で妊婦さんにおすすめ

 

東洋医学的には
・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:昇(気や熱を上昇させる)
・臓腑:肝、心、脾、腎
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:なし

気の巡りをよくして肝の働きを正常にし、イライラや不安感を解消します
胃腸の調子を整え、食欲増進効果があります
血液をサラサラにする効果もあります


今回使ったのは、ピーマン唐辛子の合いの子的な「ぼたんこしょう」と呼ばれる信州の名産品。
唐辛子のような辛さと、ピーマンの果肉に甘みを持ち合わせているのが特徴。

ピーマンよりも高い抗酸化作用があって、ストレスを軽減させる効果やリラックス効果があるアミノ酸の一種「GABA」を含むことで最近注目を浴びているお野菜

オレイン酸は夏バテに効く

ピーマンはボルドーの赤ワインに多く使われているカベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランとも相性が良い食材。
確かにワイン業界では「ピーマンのような緑の野菜の香り」と例えられることも少なくないしね。
これは感覚だけの話ではなく、実際に香りの要因となる化合物が共通しているのが理由なので至極当然。

焼いて皮を剥き、種を取りきれば辛みも程よくほどけて、グリルで脂を落としながらじっくり焼いた太刀魚と合わせる喜び。
最後にフレッシュなオリーブオイルとお塩で和えてみたところ、赤ワインとの相性は難なくどころか最高レベルの仕上がりに!

青みのあるオイルを選んだので、野菜と共鳴したというのも大きいかも。
太刀魚やオリーブオイルに含まれるオレイン酸は夏バテに効くと言われるビタミンA(レチノール)を多く含むので、これからの時期にはおすすめです。

夏のお魚と少し冷やした赤ワインの相性、モヤモヤした時には是非お試しいただきたいと思います。

 

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
 渋谷セントラルクリニック代表
 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ

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