⑦ 肝臓がん コーヒーが肝臓を守る?
Dr.大友 (渋谷セントラルクリニック総院長)
アルコールが脂肪肝、肝細胞がんに悪さをするっていうのはよく分かりました。でも止めるのは実際には辛いっていう人いますよね。
現実的にはそれはどこか自業自得のところもあるんでしょうけどアルコール飲めなくなっちゃった、愛した嗜好品がね、無くなっちゃた時には何かアドバイスあるんですか。
Dr.菰池 (たまちホームクリニック院長)
これもね、個人差ありますけど例えば、コーヒー。
Dr.大友
コーヒー!
Dr.菰池
いかがでしょうか。
Dr.大友
コーヒー!どれくらいの飲んだ方がいいですか。実際のところコーヒーは肝臓を守ってくれるのですか。
Dr.菰池
ある程度適量であれば肝臓を守ってくれるとは言われています。
Dr.大友
適量とはまた難しい。
Dr.菰池
難しいですね。
Dr.大友
はい。アルコールの時はビールを男性は2缶でしたけどコーヒーだとどうですか?多ければ多いほどいいですか。
Dr.菰池
そうですね。実はこれは昔から色々な研究がなされていて、追跡調査で何杯習慣的に飲む方が肝臓がんになりにくかったっていうのがあるんですよね。
色々な報告をまとめると、2杯、3杯、4杯くらいっていうのが肝臓がんに関して言えば適量。予防的な意味では適量と言われています。
Dr.大友
なるほど、それ非常に面白いですね。でも人によっては症状が出る人もいますよね。カフェインが入り過ぎていると。
Dr.菰池
そうですね。
Dr.大友
だか、量を見た方がいいっていうのはそういうこと?
Dr.菰池
もちろん。だから2杯飲めってわけじゃなくて。
Dr.大友
なるほど。
Dr.菰池
それが適量、5杯飲んでいる方は2杯、3杯にしましょうと言うことでしょうね。
Dr.大友
適量、程よくいいバランスをとるということが重要だということですね。
Dr.菰池
そうですね。食事で言えばね。
Dr.大友
コーヒーは肝臓を守る、少なくとも肝臓に関してはもう万能な薬とは言わないけど良いものって理解でいいんですか。何か弱点ないんですか?
Dr.菰池
そうですね、先ほどカフェインの話があったのと、あとは一部の輸入もののコーヒーだと先ほど話したようなカビの一種ですね。アフラトキシンが混入したりっていうリスクもあるかも知れません。
Dr.大友
なるほど。アフラトキシンは加熱に強いからコーヒー豆にしてお湯をかけてもだめですね。
Dr.菰池
だめでしょうね。
Dr.大友
なるほど。そうすると、やっぱり物を見ないといけないってことですね。
Dr.菰池
そうですね。
Dr.大友
なるほど。なかなかね、食品を選ぶの難しと思うんですけども。そういう時はあんまり安すぎる物はよろしくないということですか。
Dr.菰池
そうですね。安い物が質が悪いとは一慨に言えないかも知れないですけども、ある程度質を見て頂くってことは本質なんでしょうかね。
Dr.大友
どういう風に運ばれて来たとか、ちゃんとリーファーで温度管理してきたかとか、そういうことを情報として知っておくべき、ということですかね。
Dr.菰池
そうですね。情報を得るのも難しいんですけどもね。
Dr.大友
こうしたトレーサビリティを見えるようにするというのは、この国の課題でもありますよね。
Dr.菰池
かも知れませんね。
大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター
日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)
免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。
またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。
日本内科学会認定医、日本消化器病学会認定消化器病専門医、日本消化管学会認定指導医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本ヘリコバクターピロリ学会認定感染症認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本カプセル内視鏡学会認定医、日本医師会認定産業医