超三密な街で食べる美食なピンチョス
ピンチョスは日本の食文化に通じる
毎日毎日三密の話をしたり、聞いたりしてると超濃厚に密なところに飲みに行きたくなる。
Dr.ピエールがいま一番訪れたいのが、世界中から濃厚な美食を求めて人が集まるスペインのサンセバスティアン。
この街はスペインのおつまみであるピンチョスの発祥の地としても知られている。
話はそれるが、ピンチョスは日本の食文化にも通じるものがある気がする。
江戸時代に握り寿司が誕生した当初は立ち食いの屋台でつまむのが基本だったし…。
そういえば、今でこそ立派な街になっていますが、20年以上前のサンセバスチャンは立石の飲み屋な感じだった気がしなくもない。
そのサンセバスチャンで最も人々から愛され、ほとんどのバルで見られるピンチョスが、’オリーブの実、アンチョビ、酢漬けの青唐辛子’ の3つをまとめて楊枝に刺したもの。
バスクは青唐辛子の名産地であり、目の前のカンタブリア海で獲れるアンチョビは世界一の味とも言われている。
いわば地元の誇り的なこの一品は、組み合わせの妙がウケて瞬く間に街中に広がったそう。
ただしシンプルなだけに味のバランスが問われ、これを食べればその店のレベルが一発で分かってしまうとか…。
アンチョビの’EPA‘や’DHA‘には血液をサラサラにする効果があり、オリーブのポリフェノールにはビタミンCの10倍もの抗酸化作用が。
ワインビネガーは酒石酸というワインを作る過程で生まれる成分を含むので、整腸作用も期待できる。
唐辛子のカプサイシン効果で胃液の分泌も活発になるので、毎日美食を楽しむバスクの人達にとってはからだのためにも大事なピンチョスなのかも知れませんね。
そんな日を夢見ておうち焼き鳥に、オリーブの実、アンチョビ、酢漬けの青唐辛子を用意し、スペインバル気分を味わうつもりでこれからスーパーに行くのだ。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ