⑯ 過敏性腸症候群ではいわゆる欧米型の食事は避けるべき?

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【Dr.大友とDr.菰池の対談動画はこちらをclick】

Dr.大友 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブディレクター
おそらく過敏性腸症候群とかって、機能性ディスペプシアとかそういう消化器の病気って徐々に増えてきていると思うんですよね。基本的には、第二次世界大戦後増えてきた病気だと思うんですが。
クリニックのある渋谷にいるとね、若者は西洋的なというか、フライドポテトを食べたり、そういう子たちが多いような気がするんですけど。どうなんでしょう、実際にこうした食べ物は症状に影響するんですか?

Dr.菰池 たまちホームクリニック院長
すると思いますね。欧米型の食事、私も嫌いではないですけども、欧米型の食事を好む方のほうが機能性ディスペプシアとか過敏性腸症候群って多いですね。

Dr.大友
例えば、フライドポテトとかがよくないのは、今日の話からすると、フォドマップに含まれるような糖類という点、これまでのセオリーで言われてきた脂質が多いからと、そういう風に説明していく感じですか。それとも全体的に腸のバランスを崩しやすいという感じですか。

Dr.菰池
まあ、でも前者でしょうかね。フォドマップの考え方で悪くなる。

Dr.大友
例えば、フォドマップという概念からすると、糖もかなり気をつけないといけないって話でした。そういう観点からはもう甘味は人工甘味料にしちゃった方が良いんですかね。機能性ディスペプシアに関しては避けた方がいいって話でしたけど。過敏性腸症候群に関してはいかがでしょうか。

Dr.菰池
人工甘味料も腸での吸収、あるいは胃での消化を考えると決して良いものではないです。負担はかかりますので、人工甘味料が砂糖に比べていいとかってことは、私は全くないと思いますね。

Dr.大友
なるほど。一部、フォドマップにかかるものもありますね。

Dr.菰池
そうですね。はい。

Dr.大友
なるほど。加工食品はどうですか。

Dr.菰池
今日は過敏性腸症候群の話ですけれども、以前から欧米では加工食品も大腸がんの発症率を上げてしまうっていうってことは有名です。決して推奨はできないですね。

Dr.大友
それは、おそらく腸の腸内細菌叢を変える、腸内の細菌の分布を変えるか、腸管の免疫力を下げたりしているってことが理由だということですか。

Dr.菰池
おそらくそうだと思います。過敏性腸症候群にはあまり良くはないでしょうね。

Dr.大友
なるほど。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

菰池信彦 たまちホームクリニック院長

日本内科学会認定医、日本消化器病学会認定消化器病専門医、日本消化管学会認定指導医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本ヘリコバクターピロリ学会認定感染症認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本カプセル内視鏡学会認定医、日本医師会認定産業医

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