五月病を吹き飛ばすのはアスパラガスと鶏肉の取り合わせ
五月病なら“副腎”を整える
ここ最近Dr.ピエールの元には五月病にオススメのお食事を教えて欲しいという執筆依頼が数多く舞い込んでいることもあって、ネタ切れ!?で少し悶々としていました。
そんな時にグルメな先輩に予約が超取れない有名な薪焼き”新神戸”にお誘い頂きました。ちなみに新規の予約は二年半後とのことなので、出張の多いDr.ピエールには予約を取れないお店。
五月病は正式な医学的な病名ではありませんが、疲れやすい・やる気が出ない、不安が強いなど様々な症状が出ることを言います。
原因はメンタル面を含めていくつもありますが、ストレスに対応する副腎の機能が低下していると起きやすい印象を持っています。
一過性に疲れた副腎を回復させるためにおすすめなのが塩分、トリプトファンなどのアミノ酸。
鶏肉は別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させるセロトニンを作るトリプトファン&ビタミンB6が豊富。
東洋医学の世界でも体に元気を与える「補気」の食材の代表格ですから、昔から疲労回復にはもってこいだったのでしょうね!
先ほど書いたように疲労回復には塩分も重要なので、焼き鳥は五月病対策として理想的なお食事のひとつ。
焼き鳥の付け合わせ野菜
そして焼き鳥の時付け合わせ野菜として是非オススメしたいのがアスパラガス。
グリーンアスパラガスにはβ-カロテン、ビタミンC、葉酸を含んでいます。
それ以外にもアミノ酸のアスパラギン酸やフラボノイド系色素のルチン(ビタミンP)を含んでいる栄養価の高いお野菜と言えるでしょう。
ルチンには、毛細血管を丈夫にしたり、血圧を下げたりする効果があります。また有害な活性酸素を取り除く抗酸化の作用もあるので健康的です。
アスパラギン酸カリウムは、うま味のもとになるだけでなく糖質の代謝を促す作用もあります。
ビタミンB群のひとつである葉酸は、タンパク質とDNAの合成に働き、細胞の分裂や発育を促すほか、赤血球を作る役割を持っています。
さらに、東洋医学的には
・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)
・臓腑:肝、心、肺
・五味:苦(気を降ろす、固める作用)・辛(発散、気を巡らせる作用)・甘(補い滋養する作用)
・毒性:無毒
肺をうるおし、咳を鎮める
利尿作用と便通の改善
唾液の分泌を但し、喉の渇きを収める
アスパラガスには疲労回復やスタミナ増強に効果があると言われる「アスパラギン酸」が多く含まれるだけでなく、カリウムによって余分な塩分を体の外へ出してくれるのです。
なので塩分を摂るとむくみが心配…という方も安心なわけですね。
というわけで、Dr.ピエールもプロデュースしているレストランでも鶏肉とアスパラガスのメニューを開発していますよ!
薪鳥新神戸 Makitori-Shin-Kobe
東京都港区三田1-10-16
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ