体調を崩したときに食べたい大根おろし

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春先の不調を正す

「大根どきの医者いらず」という言葉をご存じですか?
大根に栄養が豊富なことから、昔からそういうことわざがあるのですね。

今日はレストランで出会ったメニューから大根の医食同源についてお話しします。
今回のお料理は一見して普通のハンバーグですが、この時期ならではなのは、木の芽を混ぜ込んだ大根おろしと春野菜の組み合わせ。

熊は冬眠から目覚めたら先ず山菜や木の芽を食べ、身体にたまった毒素や老廃物を出すと言われています。
そういう意味ではデトックスの重要性を知っているなんて、かなり意識の高い系の動物。
山椒の若芽である「木の芽」は辛味成分のサンショオールが血液の循環や胃腸を活発化してくれることもありデトックスにつながるのでしょう。

ちなみに木の芽の旬である春先は「木の芽どき」と呼ばれたりしますが、実は古来より精神バランスを崩しやすい時期と言われています。

というのも、体内でホルモンの代謝に変化が起こることで、花粉症などのアレルギー性の疾患が出やすくなったり、頭痛や身体のだるさを感じやすくなったりするから。

医食同源 大根の素晴らしさ

そこでおすすめなのが、まさに大根おろし。
大根の細胞が壊れることで生まれる成分「イソチオシアネート」は、新陳代謝を高め、老廃物を体外に排出してくれる効果があります。
それだけでなく、大根には脂肪を分解するリパーゼやタンパク質を分解するプロテアーゼといった消化酵素がとても多く含まれているのが特徴。

大根の辛味は抗菌作用や発がん抑制作用で知られる物質が関係しています。
「ラファサチン」という芥子油成分(イソチオシアネート)の一種で、大根をおろすとグルコラファサチンは酸素に触れて分解されて生成されます。
大根は緑黄色野菜であり、葉の部分にβ-カロテンカルシウムカリウムビタミンCビタミンEを豊富に含んでいます。

東洋医学的には
・ 寒熱:涼 (穏やかに体の熱を冷ます)
・ 昇降・収散・潤燥:生:昇 (気や熱を上昇させる)、加熱:降(気を降ろす)
・ 臓腑:脾、胃、肺、三焦
・ 五味:生:辛(発散、気を巡らせる作用)、加熱:甘(補い滋養する作用)
・ 毒性:なし

大根は生で食すると気を高めて、加熱すると気を下げると言われます。

下気和中…全身の気のめぐりを良くして、胃腸の働きを整えます。
解毒…全身の毒素を排泄させます。
除風寒…寒い気からの風邪を治癒します。
化痰消食散結…消化を促し、痰の出を改善します。
寛胸利膈…胸の詰まりや、呼吸しにくい感じを改善します。

お肉を食べるときに最適なだけでなく、消化酵素が体内に十分にあると、代謝を促してエネルギーを消費する「代謝酵素」が活性化します。
この代謝酵素は神経やホルモンバランスを調整してくれるので、春先の不調を正す助けだけでなく、ダイエットにも良いのです。

酵素は年齢を重ねるごとに体内で作られる量が減少してしまうので、食べ物からしっかり摂って胃腸を整えることがダイエットにもアンチエイジングにも重要ですよ。

 

大根の効能効果についてもう少しお知りになりたい方はこちらをご覧ください。
※ すりおろして胃もたれ解消「大根」

山椒にご興味のある方はこちらの記事も併せてご覧ください。
※ 日本を代表するハーブ’山椒’に迫る

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ     

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