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山わさびとマグロが奏でる世界は無限大かも

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老舗フレンチで乳糖フリーを堪能する

老舗フレンチ、オテル・ドゥ・ミクニで乳製品フリーのフレンチを堪能させていただいたことの備忘録。

フレンチでミルクがないなんてと思われる向きもありましょうが、乳糖不耐症のDr.ピエールは制限していたものの年末は会食が続いたこともあり胃腸の疲れがマックス。
気心のしれた友人との少人数でのお食事だったこともありワガママを言わせていただきました。

そこで前菜として供されたのがマグロと冷製のリゾット。
誰がどう見てもお寿司にしか見えない構成。

そこにお料理に振りかけられていたのは、ステーキやローストビーフなどを食べる時に添えられことが多いホースラディッシュ。
驚いた顔をしていると、三國シェフのご出身地である北海道では山わさびが多く自生していることから刺身にも欠かせない薬味だそう。
お刺身の中でも特にイカとの相性が良いとのことで、函館ではイカ刺しの薬味は山わさびに限る!という人も多いのだとか。

山わさびはアブラナ科のお野菜

山わさびの歴史は古くギリシャでは紀元前から使われていたアブラナ科のお野菜。

アブラナ科のお野菜は前からお伝えしているように腸の免疫力を高めるのに有効なので、Dr.ピエール的には古くから使われていたのは健康のことが関係していないとは思えません。

実際に山わさびの辛味成分のアリルイソチオシアネートよる抗菌作用が食中毒のもととなる菌の増殖を抑えるほか、焦げが原因で発生する様々な物質(糖化ストレス)についても毒性を無効化するので、癌やさまざまな病気の予防になります。

さて肝心のお味ですが、大根にも似たような独特のピリッとした辛味はフワッとすりおろされることで優しく鼻から抜け、お米海苔、お刺身と構成要素は完全に和であるのにわさびの種類が変わると一気にワインに合うような印象を受けるのがなんとも不思議。
その日は銀座の顔ともいえるお寿司の大将とご一緒させていただいておりましたが、面白い発想だなと幾度となくコメントされていました!

Dr.ピエールとしてはお刺身の普段と違う楽しみ方として山わさびをご提案させて頂きたいです。

オテル・ドゥ・ミクニ Hôtel De Mikuni
東京都新宿区若葉1丁目18

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
 渋谷セントラルクリニック代表
 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ 

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