嗅ぐだけで脳が生き返るお話し
香りが脳を刺激する
鮎の塩焼きにタデ酢が添えられるのは定番ですが、目を疑うほどの大量のタデの葉と共に供されたのは初めてのこと。
住宅街に佇む三つ星レストランの中に薫されたタデの葉の香りがあたりに充満し、川辺を散歩しているような気持ちで鮎をいただくという素敵なプレゼンテーション。
柔らかい鮎の身から立ち上る香気も相まって、さながら食べるアロマテラピー。
香りも美味しさのうちだなと改めて実感。
そもそもDr.ピエールはワインしかり、ウィスキーしかり、ハーブしかり香りのあるものが好きだ。
それは嗜好の問題だけでなく、良い香りを嗅ぐことで脳をストレスから守りたいという本能が働いているのではないかと考えている。
実際に、うつ病の入院患者さんに柑橘系香料の香りを漂わせたところ、抗うつ薬の投与量が半分以下に減量でき、免疫機能の指標が正常範囲になるなどの報告もある。
‘川魚の王’ 鮎の医食同源効果
食べても鮎は優秀。
ミネラルとビタミンがたっぷりで、カルシウムは真イワシの約3倍。
ほとんどの種類のビタミンが入っていて、ビタミンEの含有量は魚類でトップクラス。
ビタミンEは強い抗酸化作用があるため、「若返りのビタミン」と言われています。
老化の原因となる活性酸素の働きを抑えるほか、脳の免疫システムの機能低下を防ぐ働きもある。
他にも血行を促してくれることによる手足の冷えや肩こりの改善、抗酸化作用 によるシミやシワも防いでくれるので若々しいお肌へとつながります。
さすがは’川魚の王’の鮎。
頭・身体・肌の全てを若々しく保ってくれるというわけですね!
まだまだ季節が続くので、ご縁があれば香りと味を愉しみたいと思います。
かんだ
東京都港区元麻布3丁目6−34
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ