海苔を食べると笑うほど健康になるかも

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

日本人の生活に欠かすことのできない海苔。 私の自宅でのお食事には欠かせない食材の一つです。

海苔を食べると健康になりそうだというイメージがある一方で、外来をしていると海苔の食べ過ぎは甲状腺機能が下がってしまうと心配される方も少なくありません。全ての食べ物は完璧ということはないという前提で、 私たちの身近な食材である海苔に関して見つめ直してみたいと思います。

まずは海苔の栄養素としての特徴。
海苔の最大の特徴は食物繊維が豊富に含まれていることだと思います。それ以外にもビタミンAビタミンB12葉酸をはじめとするビタミンB群, ビタミンCが多く含まれています。尚、海苔に含まれているビタミンCは熱に強いことで知られています。 果物よりも簡単に保存できるのでビタミン Cの供給源としては重要ですね!

ビタミンAが含まれているのも特徴です。お子さんは緑黄色野菜が苦手なことも多いですが、お野菜の量が少ないと思ったら一緒に海苔を食べることでビタミンAの量を増やすことができるので個人的にはお勧めです。

そして何よりも大事なのが食物繊維の話。海苔は食物繊維の中でも水に溶けやすいタイプの食物繊維が豊富です。

水溶性食物繊維は、体にとって有害な物質を排出したり、大腸の腸内細菌のバランスを改善することによって腸の免疫力を高めてくれる作用があります。
また糖質を取った時に吸収を穏やかにして血糖値が上がりすぎるのを防いでくれる作用も期待できます。

水溶性食物繊維は、水分を抱え込む性質(保水力)が不溶性食物繊維よりも強いので、水に溶けると大きく膨らみ粘性が生じます。

でも、誰でも海苔の恩恵を受けられるわけではありません。海苔を消化するための酵素がない人もいるからです。

その点、日本人は海苔を分解する酵素遺伝子を約90%が保有していますので、海苔を上手に摂取することができる民族と言えると思います。その一方で外国人は海苔やワカメを分解する酵素遺伝子を多くて15%程度しか保有していないとされています。

ふたごの日にも書きましたが、最新の研究でも遺伝子や腸内環境に合ったお食事を食べることが健康寿命伸ばすためには重要だと言われています。

健康にとっては必要不可欠に思える海苔ですが、甲状腺機能に異常がある場合には注意して食べる必要があります。なぜなら海苔に含まれるヨウ素をたくさん摂り続けていると甲状腺の機能が低下してしまうことがあります。これはヨウ素を過剰に摂ったことにより、甲状腺へのヨウ素取り込みがうまくできなくなることが原因です。
※甲状腺ホルモンが合成される際にはヨウ素が材料として必要

また逆にヨウ素の摂取不足も良くありません。海外、特に発展途上国ではヨウ素摂取不足により甲状腺機能低下症を引き起こしていることもあります。

私としては甲状腺機能低下症なり甲状腺機能亢進症の方はヨウ素の摂りすぎはよくないと考えております。
ただこうした甲状腺の病気は免疫が大きく関係しています。腸内環境をはじめとする様々な要因によって免疫力が低下するので、ただいたずらに海苔を食べるのを怖がるのではなく適量を摂ることを主治医の先生とご相談することをお勧めします。

もう少し遺伝子とお食事についてお勉強なさりたい方は疾患発症に対する危険因子と決定因子をご覧ください。

今日も最後までお付き合い下さいましてありがとうございました。 

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

この記事を書いた人

関連するカテゴリ

おすすめ記事

関連する記事はこちら