膨満感と口臭を解消する食後のヒーロー「クローブ(ちょうじ)」 くろーぶ(ちょうじ)
東インドネシア原産のフトモモ科の常緑樹で、その花のつぼみを未熟なうちに摘み取り、乾燥させて使用します。
クローブはフランス語で釘を意味し、そのことから日本では丁子とも言います。また、漢方薬でも丁香という名で使われています。
雌花と雄花に分かれ、咲いていないのは雄花の丁香で、香りが強く多くの効能が得られます。クローブの収穫される時期は夏と冬の2回です。
栄養素
クローブの香りには、鎮痛効果や消臭効果のあるオイノゲールという成分が含まれています。またクローブにはビタミンB1や、ビタミンB2が含まれ、脳神経を正常に機能させるナイアシンや、カルシウム、マグネシウム、カリウムなども含まれています。
ちょうじの主な栄養成分(可食部100gあたり)
・脂質・・・・・・・・14g
・ナトリウム・・・・・280g
・カリウム・・・・・・1400㎎
・炭水化物・・・・・・66g
・蛋白質・・・・・・・7g
・鉄分・・・・・・・・9.9㎎
・カルシウム・・・・・640㎎
・マグネシウム・・・・250㎎
・カロテン・・・・・・120㎍
・ビタミンB1・・・・0.04㎎
・ビタミンB2・・・・0.27㎎
効能・効果
抗酸化作用:香り成分のオイゲノールには、活性酸素の発生や酸化を抑え、免疫力を高める効果があり、鎮痙攣作用、鎮痛効果があります。また、口臭ケアにも効果があります。
駆風(くふう):精油が腸の機能を鈍くさせ、便秘などによりたまったガスを排出し、ガスによる圧迫感を除きます。
鎮痛作用:スパイシーな香りの元のオイゲノールは鎮痙攣作用や鎮痛作用があります。
口臭ケア:歯磨きペーストの原料として使用されます。
虫よけ:クローブを布に包み部屋の隅などに置いておくと、ゴキブリなどを寄せ付けません。
東洋医学的側面
・寒熱:温(穏やかに体を温める)
・昇降・収散・潤燥:昇(気や熱を上昇させる)・
・臓腑:脾、胃、肺、腎
・五味:辛(発散・気を巡らせる作用)
・毒性:なし
腎の機能を高め、体を温める機能を回復
お腹の冷えが温まり、嘔吐やしゃっくりを止める
腎陽を補う
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
クローブにはホールと粉末がありますが、ホールを選ぶ場合には鮮度の良いクローブを選んでください。鮮度の良いクローブは、茎の部分が明るい赤茶色で、つぼみの部分が薄い赤茶色で、ポキット折れるものが良品です。粉末タイプは便利ですが、香りは粉砕直後が強いので、ホールを購入して、使うたびにミル(粉砕機)を使って粉砕して使う方が、より良い効果が得られます。
クローブをハーブティーにする場合、クローブの香りは口の中がさっぱりする清涼感がありますが、味はほとんどなく、レモンやはちみつを加えたり、シナモンやナツメグなど香りが近いものを一緒に入れても良いでしょう。クローブの有効成分は主に油に含まれていますので加熱時間は短めにしてください。