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肝臓の解毒パワーがすごい!「パパイヤ」 ぱぱいや

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独特の食感と香りで南国を思わせるパパイヤは、代表的なトロピカルフルーツとして有名です。

パパイヤは熱帯性の植物なので、熱帯地方では通年収穫が行われています。そのため輸入物に対しての旬は特にありません。 しかし、国内で栽培されている露地ものはやはり限られた時期にしか収穫できないので、食べ頃の旬は5月から9月までとなります。

栄養素

パパイヤは、栄養価が最も高い果物のひとつで、ビタミンC葉酸、カリウム、鉄分カルシウム、食物繊維、カロチノイドの6種類の重要栄養素の得点でも果物のベスト5に入っています。

注目すべきはパパイヤの解毒パワーです。パパイヤに含まれるイソチオシアネートには解毒成分があり、肝臓の解毒酵素の働きを良くして有毒物質を無毒化する効果があります。そして、パパイヤに含まれる栄養素で、パパインという酵素も注目すべき成分です。特に青い未熟なパパイヤに多く含まれ、脂肪や糖質を分解する働きをします。また、パパイヤには胃の負担をやわらげる効果もあり、消化不良や胃もたれなどに効果を発揮します。

その他にも、豊富なカロテンが体内でビタミンAとして働き、活性酸素を抑えて動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病を予防する他、皮膚や粘膜の細胞を正常に保ち免疫力を高める効果があります。パパイヤにはビタミンCも豊富に含まれるため、活性酸素をさらに抑制して身体を酸化から守ることで、老化やガンの予防にも効果があります。

パパイヤの主な栄養成分(可食部100gあたり)

食物繊維・・・2.2g
カロテン・・・480 μg
カリウム・・・210mg
ビタミンE・・・0.3mg
ビタミンC・・・50mg

効能・効果

消化促進:パパインとキモパパインのたんぱく質消化酵素が胃分泌を刺激し消化を助ける

老化防止:ビタミンCの抗酸化作用により体の酸化を防ぎ美白を促進し老化を防止する

生活習慣病予防:カロテンが体の活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞などを予防する

高血圧予防:カリウムが体内の余分なナトリウムを排出しむくみや高血圧を予防する

東洋医学的側面

・寒熱:寒(体の熱を冷ます)
・臓腑:胃・肺・肝
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:なし

消化を助け胃を健康に保つ
消化不良による胃痛や下痢を止める

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

未熟なパパイヤは、新聞紙などにくるんで室内に置いて追熟させます。食べごろになったものは、乾燥しないようにラップなどで包んで冷蔵庫に保存します。

パパイヤは生で食べるのが一番ですが、青い未熟なパパイヤはサラダや炒めものに使うのがおすすめです。パパイヤに含まれる酵素パパインには肉を柔らかくする効果もあります。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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