

蕎麦湯とセットで血圧を下げる「蕎麦」 そば
蕎麦はイネ科ではなくタデ科ソバ属の1年草で、白や淡紅、赤、の6㎜程の小さな花を咲かせます。その花が黒や茶褐色、銀色の実をつけ蕎麦の実になります。ソバの実から殻を除き種子の胚芽の部分を粉状にして食用のそば粉になります。
栄養素
蕎麦の代表的な栄養素の1つにルチンがあり、ルチンは毛細血管を強くし血圧降下作用があるとされています。またルチンは水溶性なので茹で汁に溶け出しやすいので、そばを茹でた蕎麦湯も飲むことでルチンを余すことなく摂ることが出来ます。
蕎麦は、消化は早いのですが吸収されにくい軟消化性デンプンを主成分とする穀物です。
血糖値を急激に高めることが無いので高血圧や糖尿病の方の食事療法に用いられます。
殻をむいた白い実だけを惹いた1番粉よりも殻ごと挽いた全粒粉の方が沢山のミネラルやビタミン、タンパク質を含みます。食物繊維は精白米の2.5倍にもなります。
蕎麦の栄養成分(可食部100gあたり全粒粉)
・蛋白質・・・・・・・・12.0g
・脂質・・・・・・・・・3.1g
・炭水化物・・・・・・・69.6g
・カルシウム・・・・・・17㎎
・鉄分・・・・・・・・・2.3㎎
・ビタミンE・・・・・・0.9㎎
・ビタミンB1・・・・・0.46㎎
・ビタミンB2・・・・・0.11㎎
・食物繊維・・・・・・・4.3g
効能・効果
そばに含まれているルチンはポリフェノールの一種で毛細血管を強化させます。
疲労回復やお肌の美容、夏バテなどにも効果が期待できるビタミンB1、B2を多く含み、抗酸化作用があるビタミンEも含まれており酸化を防いで体を守ります。
玄米より多くのタンパク質を含んでいるので、必須アミノ酸のリジンやトリプトファンが多く、肝臓機能を高めたり、疲労回復に効果があり不眠解消や、アンチエイジングにも効果があるとされています。
食物繊維は白米の8倍以上もあり、整腸作用や腸内環境を整え、便秘解消に役だちます。また、動脈硬化や糖尿病の改善に役立ちます。
東洋医学的側面
・寒熱:涼(穏やかに体の熱を冷ます)
・昇降・収散・潤燥:降(気を降ろす)
・臓腑:脾、胃、大腸
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:無毒
下痢を止めます
血圧を調整します
栄養を上手に摂るための保存方法と調理方法
蕎麦粉は、日陰で風通しが良く、低湿、低温(15℃以下)の場所で保存します。保存する場合は、近くに臭気が強い物を一緒にしないようにしましょう。開封後はなるべく早く消費するようにして下さい。
蕎麦の栄養を余すことなく食べるには、蕎麦の実を丸ごと食べるのが一番です。蕎麦の実を食べる方法としてはまずは蕎麦の実を茹でます。そして、蕎麦の実を水に浸しゴミなどを除くために洗って下さい。鍋に洗ったそばの実約100gと、水1カップを入れ焦がさないように10~15分くらい茹で、鍋の蓋をして蒸らします。蕎麦の実はスムージーやパン、そば茶などにして食べるのもおすすめです。