柿が赤くなれば医者が青くなる、のは本当なのか?
柿の知られざるパワー
柿はそのままいただいても美味しいですが、たくさんあると少し飽きてしまうのも人情。
Dr.ピエールはそんな時は柿の自然の甘みを活かしたお料理にすることが多い。
今回は里芋を使った軽い前菜。
里芋を蒸し煮にしたものを作り置きのパクチーペーストで和えるだけの簡単レシピ。
柿は漢方の世界では冬の乾燥した空気で傷んだ肺や喉を潤す食材。
免疫栄養学的にもビタミンCの含有量がみかんの3~4倍と果物でトップクラスで、1個で大人1日の所要量を摂取できます。
体内でビタミンAへと変わるβカロチンを多く含んでいるため、ウイルスや細菌への抵抗力を強め風邪を防ぐ効果もあるのが嬉しい。
柿はお酒好きな人にとっても嬉しい効能が。
柿の渋みの元となるシブオールというタンニンはアルコールの吸収を阻害し、ビタミンCとの相乗効果でアルコールの分解・排出を促進。
またADH(アルコールデヒドロケナーゼ)というアルコール分解酵素を含むので、二日酔いの防止にも緩和にも効果的。
コロナの影響で集まる機会は少なくなりましたが、それでも飲酒量が多くなったり、寒さや乾燥から免疫力が低くなったりするこの季節には柿が欠かせない気がします。
ちなみに美味しい柿のキモは”ヘタ”にあり。
ヘタが濃い緑色で4枚がそろっているもの、ヘタと実の間に隙間がないものを選ぶと良いそうですよ。
Dr.ピエールの里芋と柿のパクチーペースト炒め
【材料】
里芋:4〜5個(皮ごと)
柿:1個
海老:4尾
白ワイン:大さじ4
アボカドオイル:大さじ1
塩:少々
パクチーペースト:大さじ1 (パクチーと干し海老、海老味噌などをミキサーで攪拌したもの)
【作り方】
➀ 里芋をアボカドオイルを温めたフライパンで軽く焼き、白ワインを加えて蓋をして弱火で蒸し煮にする。
② 里芋が柔らかくなったら蓋をとり、柿と海老、パクチーペーストを加えて全体に絡ませながら炒める。
③ 塩で味を整えて完成!
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ