⑦ 尿路結石の再発予防のお食事にはカルシウムが効く!

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【Dr.大友とDr.小池の対談動画はこちらをclick】

Dr.大友
渋谷セントラルクリニックエグゼクティブディレクター

尿路結石には大きく分けて二つの石がありました。
一つはシュウ酸結石、もう一つは尿酸結石があることを教えていただきました。

Dr.小池
JR東京総合病院泌尿器科部長
はい。

Dr.大友
さて、恒例ではありますが尿路結石の人はどんなものを食べたらいいのか、食べない方がいいのかの話をお伺いしたいと思います。

Dr.小池
はい。

Dr.大友
まず気をつけるべきことは脱水ですね。
具体的にはどれぐらいお水を飲んだらよろしいですか?

Dr.小池
水分としてお水は一般的に1.5リットルから2リットルと言われています。
あまり飲み過ぎると逆に頻尿になり、違う泌尿科の病気になってしまいますので、最低1.5リットルから2リットルは摂っていただければよろしいかと思います。

Dr.大友
お水は良いけどビールは脱水になるしプリン体も多いから尿路結石の原因になるのでダメでした。
コーヒーもシュウ酸が多いからあまり良くない。お茶はどうですか?

Dr.小池
緑茶はだめですが麦茶やほうじ茶であればシュウ酸も少ないと言われていますのでいいかなと思います。

Dr.大友
お水は一般的には1.5リットルから2リットルでしょうけど、ビールを飲んだら更に飲まなければいけませんね。

Dr.小池
そうですね。
昔の都市伝説で結石になったらビールを飲んで縄跳びしようと言われていましたけど、それはまったくでたらめなので、ビールを飲んだらお水をしっかり摂ることが大事です。

Dr.大友
自分が脱水かどうかを判断することは難しいかと思います。どうしたらわかりますか?

Dr.小池
一つはおしっこの色ですね。濃ければ脱水の可能性が考えられます。

Dr.大友
なるほど。おしっこの量とかはどうでしょう?

Dr.小池
量も少ないと脱水の可能性がありますね。

Dr.大友
自分が早めにトイレを離れているなと思ったら、
もしかしたら脱水かもしれない。

Dr.小池
はい、可能性はあります。

Dr.大友
その他にも気を付けた方がいいこと、例えば味付けとかはどうですか?

Dr.小池
ほとんどの結石がメタボと関連していますから、減塩、そして砂糖は少なめが望ましいかと思います。

Dr.大友
なるほど。メタボリックシンドロームを構成する要素としてという意味もありますか?

Dr.小池
はい、それもあります。
やはり塩分を多く摂ると脱水を誘発します。そういった色々なことが考えられるためにこの二つは重要だと思います。

Dr.大友
カルシウムの吸収にも関係してくる。

Dr.小池
はい、そうです。

Dr.大友
塩分と砂糖を減らす。そうすると何を食べたらよいですか?

Dr.小池
には尿酸結石の原因となるプリン体が入っていますので、お魚を中心にお召し上がりになるのが望ましいかと思います。

Dr.大友
やはりお魚に含まれるDHA/EPAと言われているオメガ3不飽和脂肪酸などは炎症を抑えるので基本的にはいい方向に働くわけですよね。
お肉を食べるよりはお魚ですね。塩分は控えめにして。

Dr.小池
はい。塩分控えめで。

Dr.大友
野菜はどうですか?

Dr.小池
シュウ酸の多い野菜、例えばブロッコリーなどは湯がいて摂ることが大事です。

Dr.大友
僕らは免疫力アップしてくれるブロッコリー大好き派じゃないですか。

Dr.小池
はい。

Dr.大友
アブラナ科の野菜は最高だと言い続けてきたわけですが、尿路結石のある人たちは基本的には湯がいた方が安全ということですね。

Dr.小池
そうですね、湯がいた方が安全です。

Dr.大友
それもマグネシウムを期待して、ニガリ入りのお水で湯がく!
そしてシュウ酸の多い食材を食べる時はカルシウムを足すのが良い!

Dr.小池
はい。クリーム煮にしたり、カルシウムと一緒に摂ることが大事です。

Dr.大友
クリーム煮はカロリー高そうですけど大丈夫ですか?メタボになっちゃいませんか。

Dr.小池
メタボではない人はいいと思います。

Dr.大友
メタボの人はにがり入りで。

Dr.小池
カロリーが気になる人は、ちりめんじゃこをかけていただければと思います。

Dr.大友
基本的には脱水が重要で、シュウ酸が多いような食材だったり、メタボリックの原因になるようなものは避けて生活をしていかないと半分の人が再発をしてしまうということですね。

Dr.小池
そういうことです。

Dr.大友
尿路結石になりそうな人は気をつけていただきたいと思います。
ありがとうございました。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

小池祐介 JR東京総合病院泌尿器科部長

日本泌尿器科学会専門医指導医、泌尿器腹腔鏡技術認定医、日本排尿機能学会認定医、がん治療認定医、日本臨床腎移植学会腎移植認定医

趣味は90年代洋楽ロック鑑賞となかなか上手くならないゴルフ

この記事を書いた人

関連するカテゴリ

おすすめ記事

関連する記事はこちら