肝機能を高める「イカ(烏賊)」 いか

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烏賊という名は、中国の言い伝えによりカラスを捕え、カラスにとって恐ろしい賊であるという意味から烏賊と表記するようになりました。品種により産地も大きく異なります。
旬は種類によって異なりますが春から晩秋にかけて、最も漁獲高が多いスルメイカは5~9月となります。

栄養素

イカにはタウリンと呼ばれる成分が多く含まれています。タウリンはアミノ酸に似た成分であり、たんぱく質を分解する過程で生成されます。コレステロール値を低下させ、肝機能を高める作用が期待できます。
タンパク質が全体重量の約2割を占めます。ビタミンではビタミンB12、ミネラルではセレンが豊富に含まれています。
種類によって異なりますがカロリーは100gあたり90kcal程度です。

スルメイカ(可食部 100g あたり)

ビタミンB12…6.5μg
たんぱく質……18.1g
セレン…………42μg
タウリン………356㎎ 

効能・効果

ビタミンB12:体内で赤血球が作られる際に必要なビタミンです。不足すると貧血を引き起こします。また、睡眠のリズムを整えるホルモンを体内で作られる際にも必要となります。
セレン:肝臓で産生される抗酸化酵素の中核となり、強力な抗酸化作用を発揮します。ガン予防・抗酸化作用による老化・成人病防止などに効き目があるとされています 。
タウリン:肝機能を強化してコレステロール値を低下させます。肝機能の強化の他、胆石症の予防、高血圧、免疫力の強化、などに効き目があるとされています。

東洋医学的側面

・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)
・臓腑:脾、肝、腎
・五味:鹹(軟化させる作用)、甘(補い滋養する作用)

閉経や帯下の改善

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

生のものを保存する際は内臓をとって洗い、水気をとり除いてからラップに包むなどして、保存中に酸化の原因となる空気に触れないようにし、冷蔵庫のチルド室で保存をします。

ゲソの吸盤は包丁で軽くこすって取れる分は取っておくと食感が良くなります。イカの耳は付けたままでも良いですが、引っ張ってはずし、別にしておいた方が食感を楽しめます。

中途半端な加熱では身が固くなり、消化が悪くなることがありますが、時間をかけて煮ると柔らかく食べることができます。タウリンは熱に弱いのでタウリンを摂取したい場合はあまり加熱しないことがおすすめです。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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