イカと防風の山椒アヒージョ

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糖化ストレス低めのヘルシーなアヒージョ

アヒージョって供されるときの油のグツグツ感がたまらないお料理。
でも冷めてくると心なしかちょっとさみしく見えたりして…。
そういう意味ではアツアツのうちに我先と手が伸びてくる鍋料理なんだと思う。

でも一人でも自宅で食べたいことがあるので今日はお一人様用、”最初からグツグツしていないアヒージョ”です。

胃腸に優しくしたいから、旬の山椒をテーマにニンニクはほんの香りづけ程度に。
ニンニクの効能も捨てがたいけれど、胃腸が弱っているときは負担になりやすいからね。
その点山椒なら、サンショオール成分が整腸や内臓粘膜の強化を助けてくれるからもってこい。


お一人様だから軽く火を通す程度で仕上げたいので具材は生食用のモンゴウイカを選び、和ハーブつながりで防風をクルッと巻いてみたら何だか可愛らしい出で立ちに。

グツグツさせないから熱もさほど入らず糖化ストレス低めのヘルシーお料理に。
防風はお刺身の「つま」として料理に彩りや香りを添えるセリ科の植物。
漢方の防風通聖散でも良く知られている生薬で、風邪や発汗、解熱、鎮痛の効果が期待できる。

せっかくだからもう一段階健康的に!

アヒージョのオイルに含まれる塩分は思いのほか多い。
パンを最後まで美味しく食べることを前提にしているから仕方がない部分もある。
Dr.
ピエール的には炭水化物を浸して食べるというあのジャンクな背徳感もたまらないけど、今日はお酒も飲まないと決めているから自然の塩味を大事にしてイカはお皿に取り出した後に美味しいお塩を気持ち振れば充分かな。

ちなみにアヒージョとは ‘小さなニンニク’ という意味なので、現地では鶏肉のニンニク炒めもアヒージョと呼ばれたりする。
ニンニクの香りはアッサリだから、超厳密にはアヒージョではないのだけど、ねっとりしたモンゴウイカに山椒オイルが染みた美味しさに免じてその辺は目をつぶっていただきたい。

Dr.ピエールのイカと防風の山椒アヒージョ 医食同源レシピ

【材料】
モンゴウイカの切り身 : 5×10cmほどの大きさのものを1枚
防風 : 4本
山椒の実 : 大さじ1
ニンニク : 小1片
塩 : 少々

【作り方】
① イカの切り身は横から包丁を入れて厚みを半分にし長さを半分に切る。(5cm四方ぐらいの切り身4枚になる)
② 包丁で表面に格子状に浅く切り込みを入れる。
③ 1枚ずつに防風を1本巻き、楊枝で止める。
④ フライパンにオリーブオイル、山椒の実、ニンニクを入れて弱火にかけ、香りが出たらイカを入れる。
⑤ 両面に20秒ぐらいずつ火を通したら完成。塩をふり、山椒と共にいただく。


 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
 渋谷セントラルクリニック代表
 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ

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