イシペディア > 食事学と医療の大辞典 > タブーに挑む!? 21世紀の最強健康管理学 > 肌のシミを予防したいなら「夜食」を控えるべき

肌のシミを予防したいなら「夜食」を控えるべき

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TABI LABO SHOTARO KOJIMA 2017/09/02

くもりや雨の日でも紫外線対策を怠ってはいけない。そんなことは、特に美容を意識していなくとも、知っていることでしょう。ただし、肌のシミに「夜食」が関係していることを知っている人はどれだけいるでしょうか?

食生活が乱れると紫外線の影響を受けやすくなる

飲み会後の締めのラーメンやお茶漬け。小腹が減ったときのアイスやポテチ。夜中でも、つい食べてしまうのは僕だけじゃないはず。

テキサス大学サウスウェスタンメディカルセンターの発表によれば、食べるべき時間に食事をとらないと、紫外線の影響を受けやすくなるそうです。

この結論を導き出した実験をかいつまんで説明すると、夜行性であるにも関わらず日中に食事をしたマウスは、夜に食事をしたマウスに比べて、日中に浴びる紫外線B波(UVB)の影響を受けやすくなりました。

不規則な食生活は、体内時計を乱し、XPAという酵素の機能をにぶらせてしまうそう。分かりやすく言うならば、紫外線が皮膚に与えたダメージを修復する力が奪われてしまうということ。

話を「UVB」に戻しましょう。
日本ロレアル株式会社のHPによると、UVBは日焼けやシミに大きく関係しているそう。夜食を食べることが、肌が赤くなったり、シミができたりすることの一つの要因と言えそうです。とはいえ、実験対象はマウスなので、人間にも同じようなことが起こるかどうかは気になるところ。研究者の1人、Joseph S. Takahashiさんもさらなる調査が必要と認めていますが、こう仮説を立てています。「規則正しく食事をすることは、日中、紫外線からのダメージを防御する力を高めてくれる可能性があります」
食生活が乱れると肌が荒れたり、ニキビができたりすると言われていますが、ここに「シミができる」も加わるかもしれません。
Reference:UT Southwestern Medical Center,日本ロレアル株式会社,Cell Reports

【DR大友の視点】

睡眠は大事だ大事と言われていますが、どう大事なのかは意外と知られていないのではないでしょうか?

不規則な食生活は概日リズム(サーカディアンリズム)を乱してしまう結果、夜の成長ホルモンの分泌が抑えられてしまったり、炎症を引き起こすコルチゾールというホルモンの分泌を鈍らせてしまいます。そのため肌のダメージをキャンセルしてくれるはずのコルチゾールが上手く働かず、壊れた肌を再生してくれるはずの成長ホルモンが分泌されないとボロボロの肌になってしまうわけです。

実は一番恐ろしいのは晩酌。
睡眠前にお酒を飲んだ場合は成長ホルモンの分泌量が70%減という恐ろしい研究もあるほど。
美肌のためにはカラダの中と外からのケアが必要なのです。

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ     

この記事を書いた人

関連するカテゴリ

おすすめ記事

関連する記事はこちら