食べれば肌荒れが治る雲丹とアジのなめろう
高級な漁師料理
青魚を味噌や薬味とともに叩いた「なめろう」。
もともとは千葉県の漁師料理で、揺れる船上ではお醤油がこぼれやすいことから味噌を使うようになったといいます。
栄養バランスが良く、地元では夏の暑い日になめろうに三杯酢をかけて夏バテ防止食とすることも多いそう。
今回は歴代の首相も訪れる寿司の名店’いずみ’にて。
定番のアジに加えてとびっきりの雲丹も味噌と一緒に叩くことで、漁師料理が至高の一皿に昇格されるのを目の当たりにするという本当に素晴らしい経験でした。
青魚の知られざるパワー 医食同源効果
今回のなめろうに使われたアジやイワシなどの青魚や雲丹には、必須脂肪酸であるDHA/EPAが豊富。
DHA/EPAはドクター中松の影響もあって記憶力や頭を良くすることなどで知られていますが、実はアレルギーを始めとする慢性の炎症を抑える効果があるのです。
慢性の炎症を引き起こす原因の一つは、アラキドン酸。
特にお肉に含まれる脂やマヨネーズやお菓子、一部のドレッシングなどの低質な油分によって引き起こされます。
DHA/EPAはこの過程を抑えてくれるので、アレルギー反応やアトピーなどの肌荒れが改善されるのです。
現代人の食生活ではお魚の摂取量が減り続けています。
それが慢性炎症による病気、つまり花粉症、アレルギー、脳卒中や狭心症が増える原因になっている一面も…。
今では日本人の3人に1人は何らかのアレルギー疾患を持っていると言われていますから、そうした症状にお困りの方は青魚は積極的に食べるようにしてくださいね。
ところでDHA/EPAは美容にも超大事。
シミ、肌荒れ、薄毛も紫外線による炎症が原因。
アジにも雲丹にもDHA/EPAだけでなく、お肌の新陳代謝を高めるビタミンB2がたっぷり含まれています。
…ということは、ウニなめろうは日焼けしたDr.ピエールに対する大将からのお肌を癒す一品だったのかな⁈
寿司いずみ
東京都目黒区下目黒6丁目6−9
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ