バットで叩いたのかも?!と思うほど柔らかいカオマンガイ
みんな大好きカオマンガイ
タイのチキンライス、カオマンガイ。
今や知らぬ人はいないのではないかと思うほどのタイ料理。
東南アジアの人々は海南鶏飯をはじめとしてチキンライスが大好き。
萌えポイントはソースだったり、お米だったり、もちろん鶏肉そのものだったり…。
現地の人に聞くと、私のお勧めはここだと力強く答えてくる。
だから結果的にたくさんのお店を訪ねることになるのだか、その中でも忘れられないお店がバンコクにある。
そのお店を訪ねると艶やかで美しいカオマンガイを我先にとムシャムシャ食べている。
注文して1分とかからずに目の前に供されたカオマンガイのとろけるような柔らかさが衝撃的だ。
美味しさの秘訣は…
言葉はなかなか通じなかったが、周りのお客さんの助けもあって店主から聞き出せたキーワードは「弱火」。
沸騰もさせずに一定の温度を保ったまま弱火で丸鶏に火を通すという気の長い作業が、タンパク質を壊さず肉の内部にしっかりと水分を保ってくれるというのだ。
そしてもう一つ「乾かさない」ということ。
そういえばカオマンガイのお店はどこも茹でた鶏肉を店頭に吊るしているけれど、その当たり前のやり方が鶏肉の水分を奪うと考えていて、彼らは1日に売れる数や余熱までも緻密に計算したうえでギリギリまで茹で汁の中で保温して流儀を保っているという。
もちろん柔らかければいいわけでもなく、タイやシンガポールは柔らかさを求めるけど、マレーシアやインドネシアでは地鶏のような固さを求めることが多い。
世界でこれほど人気のチキンライスが何故日本で流行らないかと専門家に聞くと、手間がかかる割には利幅がさほどでもないからということ。
それなら、最高に美味しいチキンライスは自分で作るしかない!!
となると、Dr.ピエール的に改善したいポイントが実はいくつかある。
カオマンガイのお米は美味しいけど、鶏の脂ごと加えたチキンスープで炊きこんでいるからカロリーが気になる。
また、タレはタオチオソースという大豆を発酵させた中国味噌だけなので、海南鶏飯のように何種類ものソースがあった方がワインにも合わせやすそう・・とか色々と夢想中。
ということで明日は、上手にできるかわからないけど?? Dr.ピエール流 ‘4種のタレでカオマンガイ’をご紹介しようと思っています。
皆様、鶏のご準備をお忘れなく。
PS このお店の裏には鉄バット持った人がいて、凄い音させていたからそちらが秘訣だったら怖いよね。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ