タイで大ブームの塩卵をCAVAで嗜む

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タイでは塩漬け卵がトレンド!?

塩卵が去年からタイで突然の大ブーム。
バンコクに行って病みつきになった旨味のある塩味が受けているのだと思う。
気がつくとポテトチップやお饅頭、ケーキ、カップヌードル…とありとあらゆる製品に塩卵味が生まれては売り切れ、ついには塩卵入りのミルクティーまでも登場!

写真の烏賊と一緒に炒められているオレンジ色の物体が塩卵の黄身で、もともとは炒め物やサラダなどのお料理に使われていたもの。

作り方は、アヒルの生と泥で包んで2週間ほど漬け込むのが伝統的
現代では塩水で簡単に作る製法も多く見られますが、やはり泥で、しかもタイ南部の海辺の泥で仕込んだものが圧倒的に美味しい

先人の知恵に教わる  医食同源効果

ちなみに同じアヒルの卵で作るピータンは石灰や木炭、重曹、塩と一緒に粘土で包み、発酵させたもの。
ピータンはご存知の通り、石灰の影響で卵のたんぱく質が固まり、塩分も控えめなのでそのままでも食べられます。
が、塩卵は生卵の状態で仕上がり、塩分も相当に濃いので、一度茹でてから調味料として使ったり、甘じょっぱいお菓子の具材にするからある意味レパートリーは無限大

ぎゅっと濃縮された黄身の旨みとコクは、どこかチーズを思わせる感じがあり、お酒を飲む人に特に好まれている。
Dr.ピエールは3℃にキリキリと冷やしたスペインのCAVAでこの烏賊と塩卵の炒め物を楽しみました。

昔は農村でアヒルを放し飼いにして食用としていたので、タイでは日常で安価に食べられる食材だったみたい。
その卵を缶詰や冷蔵庫がない時代にどうにか保存しようとした先人の知恵が、現在の美味しさを生んでいると考えると感慨深い!

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ     

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