頭痛と鉄不足の近しい関係 2月2日は頭痛の日

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頭痛はポピュラーな病気な割にはあまり専門家がいないジャンルの病気。
医者になって3年目にペインクリニックで働き始めた時、ボスが頭痛は難しいよって言った。

頭痛は大きく筋緊張性頭痛、偏頭痛の2つに分けることができる。

大事なのは完全に筋緊張性頭痛とか完全に偏頭痛と言うものはなく、20%くらい筋緊張性頭痛で80%くらいは偏頭痛と言う人がけっこういること。
それに加えて頭痛には精神的なストレスも大きく関わってくるから、プチ鬱な人、不安な人、ちょっと変わった人(人格障害)などなど見立てが意外と難しい。

それでも3年目のDR大友は一生懸命診断をつけようと努力していた。ボスのサポートのおかげで大きな間違いをすることなく診断して治療を行うことができていたと思う。医者になって10年目を過ぎて、なんで筋緊張性頭痛が起きるんだろう、なんで偏頭痛が起きるんだろうと言うことを考えるようになった。
体を動かさないこと(身体)、気持ちの問題(心理)や家族関係、会社関係等の問題(社会)も重要だけど、食事が不規則なことや栄養素が足りていないこともあることを知るようになった。

マグネシウムの欠乏鉄不足。 食生活の多様化と食生活の簡便化によって、便利さの一方で知らず知らずのうちに多くの症状を生み出していることもある。

患者さんの中でひどく鉄が足りない頭痛持ちの人がいた赤血球が少なくて(貧血)、体に保存してある鉄分(貯蔵鉄)が決定的に足りない。
これまで市販の頭痛薬やドクターに処方された頭痛薬を内服したり、たくさんのマッサージに行ったり、運動したり、針をしたみたいだけど良くならなかった方がお食事の見直しや鉄分の補充でぐっと良くなった。
頭痛に限らず慢性的に問題を抱えている時は痛み止めだけに頼るのではなく、食事やライフスタイルを見返してくれると嬉しいな。
ヒポクラテスが『あなたの食事こそ、あなた自身の薬である』と説いたように…

それが今日のお話です。
もしよろしければ『鉄の欠乏性』についてを引き続きご覧ください。
今日も最後までお付き合い下さいましてありがとうございました。

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
 渋谷セントラルクリニック代表
 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ 

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