無農薬の林檎の奇跡
生命力あふれる作物は生きる力になる
完全無農薬のりんごを栽培するのは、その道のりが書籍や映画になるくらい難しいもの。
今回プレゼントしていただいた青森県の内山果樹園のりんごもまた完全無農薬なのですが、どうやらこれまでピエールが聞いたことのある方法とは違うみたい。
特別な物質で土そのものを改良するという全く新しい農法に30年以上の研究の末にたどり着いたとのこと。
これを八百結び農法として広めておられて、りんごだけでなく、お米でも無農薬に作れてしまうそう。
その特別な物質とは、天然の腐葉土から抽出された堆肥の成分。
それを消毒の代わりに土にスプレーするだけで土がふかふかになるというから何とも不思議なお話。
半信半疑でかじってみたピエールが驚いたのは、手のひらから伝わる生命力と力強い風味。
たっぷりとした甘味がありながらも後味はクリアーで皮までもおいしく、普通に出回っているりんごとはまるで別物でした。
Dr.ピエールが素晴らしいと思ったのはりんごの出来だけではなく、そのコンセプト。
「目的は無農薬栽培でなく、持続可能な大地と共に生きる農業経営」と考え、長く研究を重ねてたどり着いた農法をみんなで使おうと全国に広めようとなさっていること。
有機的で生命力あふれる作物は私たちの生きる力になる、という医食同源の考えにも大きくうなづきたいところです。
そんな素晴らしいりんごを使ってのピエールクッキング。
同じ青森県産のマグロを軽くヅケにしてりんごと合わせ、ココナッツミルクや漬物を加えてオリエンタルな風味に仕上げました。
先日の三國シェフに作って頂いたリゾット寿司からのインスピレーションで加えた山わさびがまた、りんごと好相性だったのも新しい発見。
うっすらと火の通ったりんごの食感も楽しいですよ。
春巻きにりんご、是非お勧めします!
Dr.ピエール マグロとりんごの春巻き 医食同源レシピ
【材料】
マグロの赤身:200g
りんご:1/4個
ココナッツミルク:大さじ1
すぐき漬けの角切り:大さじ2
春巻きの皮:3枚
クローブ(粉末):少々
揚げ油
(A)
醤油:大さじ1
白ワイン:大さじ 1
ホースラディッシュ(擦りおろし):小さじ1
【作り方】
➀ マグロを薄めの削ぎ切りにし、(A)を合わせたタレで10分ほど漬け込んでから縦に細く切る。
② りんごもマグロと同じ大きさに切っておく。
③ 春巻きの皮にマグロ・りんご・ココナッツミルク・すぐき漬けの1/4量ずつを重ね、クローブを振って巻く。
④ フライパンに熱したオイルで揚げ焼きにし、醤油少々をつけていただく。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ