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疲労回復を促すアスパラギン酸量がフルーツの中でダントツ!「すもも」 すもも

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すももには中国原産のプラム(日本すもも)と、ヨーロッパ原産のプルーン(西洋すもも)がありますが、日本で一般的にすももというとプラム(日本すもも)をさします。

みずみずしさと、甘みと酸味の調和のとれた味が特徴のさっぱりした果物です。

初夏から夏にかけてが、すももの旬です。時期をずらして多くの品種が出回っており、6月中旬頃の大石早生から始まって、ソルダム、サンタ・ローザ、太陽と続き、9月の秋姫まで長く楽しめます。

栄養素

すももには、ビタミンが豊富に含まれており、水溶性ビタミンの葉酸、脂溶性ビタミンのβカロテン、ビタミンEなどを摂取することができます。その他に、酸味の強いすももには、リンゴ酸やクエン酸などの有機酸が多く含まれています。

水溶性食物繊維のペクチンやカリウムも豊富に含まれており、排せつを促し、便秘の解消にも効果があります。

また、疲労回復を促すアスパラギン酸の含有量が、フルーツの中でもダントツ。皮の部分や赤色の強い品種ではポリフェノールの一種であるアントシアニンも多く含まれています。

スモモ(皮を含む)の主な栄養成分(可食部100g本あたり 150g

鉄分・・・0.2mg
カリウム・・・150mg
葉酸・・・37μg
食物繊維・・・1.6g
水溶性食物繊維・・・0.4g
β-カロテン・・・76μg

効能・効果

貧血予防:すももに多く含まれる水溶性のビタミンである葉酸は、赤血球を作るのを助ける働きがあります。

むくみ防止:すももは、細胞の水分を正常に保つ働きのあるカリウムを多く含んでいます。

便秘予防:すももに含まれる、水溶性食物繊維のペクチンは腸内で善玉菌の餌になるため、腸内の環境を整え、便秘を予防する効果があります。また。便秘改善に効果があるソルビトールが含まれています。

疲労回復:リンゴ酸やクエン酸などの有機酸は、糖質の代謝を活性化させ、エネルギー生産の効率を高めることで疲労回復に効果があります。

生活習慣病予防:抗酸化作用を持つビタミンEビタミンンCを含んでいますので、動脈硬化などの生活習慣病を予防できます。

東洋医学的側面

寒熱: 平 (体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)・降(気を降ろす)
・臓腑:肝、腎
・五味: 酸(収斂、免疫力を高める作用)、甘(補い滋養する作用)
・毒性:なし

唾液の分泌を促進します
利尿作用があります
肝臓の熱を冷まします

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

未熟なすももは追熟のために常温で保存します。完熟したすももは日持ちがしないので、冷蔵庫で保存し早めに食べるようにします。

生で食べることが多いですが、加熱してジャムやコンポートとして食べることもあります。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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