アスリートママに捧げるタンドリー鴨
スパイスを効かせたアスリートのための一皿
サッカー選手のお母さんから、息子さんに作るお誕生日レシピのリクエスト。
Dr.ピエールのご提案はタンドリーチキンをアレンジして、スパイスと赤ワインとヨーグルトに漬けたタンドリー合鴨。
鴨肉は肉類のなかでビタミンB2がズバ抜けて豊富なため、糖質や脂質をエネルギーに変える作用があります。
お母さんのお肌の生まれ変わりを助ける効果もあるし。鉄分が豊富なのも特徴のひとつ。
アスリートは消耗性の貧血になっていることが多いので、男の子でも鉄分は貧血防止のために摂った方が良い栄養素。
コラーゲンの生成にも重要な働きをするので息子さんにもお母さんにも嬉しいですね。
合鴨というと脂っぽいイメージがありますが、ほかの肉類と比べてコレステロールを下げる不飽和脂肪酸の含有量が高く、体温より低い温度で溶け出す脂なので、体内に蓄積されにくいのが特徴。
お皿に敷いたトウモロコシのペーストも、ビタミンB1が野菜平均の約2倍。
ビタミンB1もエネルギーの変換には必要不可欠なので、きっとこれを食べた翌日はいつもの2倍はスタミナがついてるはず。
ちなみにビタミンB1は粒の根元にある胚芽部分に多く詰まっているので、実をそいで使う際には根元ギリギリまで使うとよいですね。
この暑さの中で運動すると食が細くなりがちなので、カレー粉のほかにパプリカパウダーとチリパウダーを加えることで、よりスパイシーでたくさん食べてもらえるかなと期待したり。
作り方と準備もいらない簡単メニューなので、喜んでもらえるといいなぁ。
タンドリー合鴨 〜トウモロコシのピュレ 医食同源レシピ
【材料】
合鴨肉 : 300g
トウモロコシ : 1本
玉ねぎ : 1/4個
(A)
生姜 : 大さじ1
ニンニク : 小さじ2
カレー粉 : 大さじ1/2
パプリカ粉 : 小さじ1/2
チリパウダー : 小さじ1/4
塩 : 小さじ1/3
豆乳ヨーグルト : 80g
赤ワイン : 大さじ2
青海苔 : 適量
胡椒 : 適量
【作り方】
① 包丁で鴨肉に格子状の切れ目を入れ、(A)の材料を揉み込む。
② ヨーグルトと赤ワインを混ぜて①の鴨肉になじませ、1時間以上マリネする。
③ その間にトウモロコシと玉ねぎを茹で、ハンドミキサーなどでピュレ状にしておく。
④ フライパンに鴨肉の皮を下にして漬け汁ごと入れて弱火にかけ、皮目に焼き色がついたら蓋をして7割方火を通す。
⑤ 蓋を取り、フライパンの汁をこそげるようにして肉の表面にかけながら更に5分ほど焼く。
⑥ お皿に③のピュレを敷き、焼けた鴨肉を乗せて周りに青海苔を散らす。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ