

気持ちも胃腸もシャッキリする「パクチー」 ぱくちー
パクチー(タイ語)は、シャンツァイ(香菜・中国語)、コリアンダー(英語)とも呼ばれ、古くからスパイスや薬として利用されているハーブの一種です。
パクチーには独特な香りがあるため、好き嫌いがはっきりと分かれるかもしれません。
パクチーは通年出回っていますが、春先の3月~6月頃が旬といえます。
栄養素
パクチーの独特な香りは、モノテルペン類のセルミンやデカノールという芳香成分です。好きな人には食欲増進、気分のリフレッシュ、口臭予防などの効果があります。パセリやミントなどにも似たような成分が含まれています。
パクチーには胃腸の働きをスムーズにして、消化を促進させる働きがあります。また、食あたりの予防、胸のつかえ(嚥下)を改善する効果などもあります。
体を温め、発熱・発汗を促す働きもあるので冷え症や血行促進などの効果もあります。β–カロテンやビタミンC、ビタミンEなどの栄養素が多く含まれています。
パクチーの主な栄養成分(可食部100gあたり 1束100g)
・エネルギー……23kcal
・カリウム……521mg
・カルシウム……67mg
・マグネシウム……26mg
・カロテン……3930μg
・ビタミンC……27mg
・ビタミンE……2.5mg
・ビタミンK……310μg
効能・効果
精神安定
独特の香りには気持ちを静め、気分をスッキリさせる効果があります。
口臭予防
パクチーの芳香成分は香水などにも利用されており、口臭を予防します。
消化促進
胃腸の働きを改善させ、消化吸収を促進します。
免疫力向上
β–カロテンを多く含んでおり、免疫力を高める効果があります。
デトックス効果
発汗を促進し、デトックス効果や美肌効果が期待できます。
東洋医学的側面
・寒熱:温(穏やかに体を温める)
・昇降・収散・潤燥:昇(気や熱を上昇させる)
・臓腑:肺、脾
・五味:辛(発散、気を巡らせる作用)
・毒性:なし
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
乾燥に弱いため、湿らせたキッチンペーパーで包み、風味が揮発しないようパックに入れて冷蔵庫で保存しましょう。
東南アジアなどではさまざまな食材に添えられますが、少量を刻んでニンニクなどと合わせるとエスニックな味や雰囲気が楽しめます。