関節リウマチに悩む人には「ヘンプオイル」 へんぷおいる
ヘンプオイルは、麻(hemp)の種子から採取される油です。色はライトグリーンです。パンに塗ったり、サラダのドレッシングとして使われるほか、石鹸やシャンプーの原料としても利用されています。ヘンプオイルには麻に含まれる陶酔成分は含まれていないため、安心して使用できます。
栄養素
ヘンプオイルは、成分のおよそ80%が不飽和脂肪酸です。リノール酸(オメガ6系)とα–リノレン酸(オメガ3系)が3:1の割合で含まれており、理想的な比率です。
また、植物油としては比較的、γ–リノレン酸が多く含まれ、血圧やLDL(悪玉)コレステロール値を低下させる働きがあります。
脂肪酸としてのバランスが良いため、効率的に体内で燃焼され、太りにくく痩せやすい体質を作る油としても注目されています。
ヘンプオイルの主な栄養成分(100gあたり 大さじ7~8杯)
・エネルギー……920kcal
・脂質……100.0g
・飽和脂肪酸……9g
・リノール酸……56g
・α-リノレン酸……20g
・γ-リノレン酸……3g
・オレイン酸……12g
効能・効果
血液をサラサラにする
ヘンプオイルに含まれるα–リノレン酸には、LDL(悪玉)コレステロールを値を低下させ、血液をサラサラにする効果があります。動脈硬化や狭心症、心筋梗塞などを防ぎます。
関節リウマチの予防・改善
ヘンプオイルに含まれるγ–リノレン酸は、生理活性物質プロスタグランジンの産生を調節し、炎症を起こす物質を抑制することから、関節リウマチの予防や改善に効果があります。
便秘の解消
ヘンプオイルに含まれるオレイン酸は、小腸で吸収されにくい性質があり、腸を刺激し、腸の働きを活発にするため、便秘の解消に効果的です。
東洋医学的側面
・寒熱:温(体を緩やかに温める)
・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)
・臓腑:肝、脾
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:無毒
大腸を潤し、便通を改善します
気を補い、血流を改善します
皮膚に潤いを与えます
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
一日に大さじ2杯程度が目安です。パンやパスタにかけたり、スムージーやスープの最後にかけて利用すると良いでしょう。
ヘンプオイルは食用だけでなく、乳液や美容液などに1~2滴入れて使うと、肌なじみが良くなり、肌のしっとり感が持続します。
ヘンプオイルは熱に弱い性質があるため、開封後は冷蔵庫で保管しましょう。また、酸化しやすいため、できるだけ早く使い切りましょう。