イシペディア > 食事学と医療の大辞典 > 食材の大事典 > 果物の栄養素分析 > 香り成分が脂肪の吸収を促す「ラズベリー」

香り成分が脂肪の吸収を促す「ラズベリー」 らずべりー

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ラズベリーは小さくてきれいな赤色をしており、独特の甘酸っぱさが特徴的です。

輸入物には旬がありませんが、国産のラズベリーは6月から9月頃までが旬となります。

栄養素

ラズベリーには、ミネラルやビタミンなどの他、ポリフェノールやエラグ酸、アントシアニンなどたくさんの栄養素が含まれています。

ラズベリーに含まれている栄養素で注目すべきはポリフェノールです。ポリフェノールには強い抗酸化作用があり、細胞の老化を抑制し免疫力を高める効果があります。
また、エラグ酸にも同じ働きがあり、ガンの発生を抑制したり肌を美しく保つ効果が期待できます。

アントシアニンには、ロドプシンという視覚に関係する物質の再合成を助ける作用があり、視力の低下や眼精疲労に効果的です。

ラズベリーにはビタミンCとビタミンEが含まれており、ポリフェノールと同じく強い抗酸化作用があるため、さらに老化や美容への効能が高まります。

そして、ラズベリーの香り成分であるラズベリーケトンには、脂肪の吸収を促し体脂肪の蓄積を防ぐ効果があります。これは高い脂肪分解作用を持つカプサイシンに似ていますが、その働きはカプサイシンの3倍ともいわれています。

ラズベリーの主な栄養成分(可食部100gあたり)

葉酸・・・38 μg 
カリウム・・・150mg
食物繊維・・・4.7g
ビタミンC・・・22mg
ビタミンE・・・4.4mg

効能・効果

老化防止:ビタミンCとビタミンEの強い抗酸化作用で体や肌の老化を防止する

免疫強化:ポリフェノールが免疫力を高めて風邪などのウイルスに抵抗する体を作る

糖尿病予防:エラグ酸がレジスチンというホルモンの分泌を抑えインスリンの働きを正常にする

肥満予防:香り成分であるラズベリーケトンが脂肪の燃焼を促し体脂肪の蓄積を防ぐ

東洋医学的側面

・寒熱:微温(やや体を温める)
・臓腑:肝・腎
・五味:甘(補い滋養する作用)・酸(収斂、免疫力を高める作用)
・毒性:なし

眼精疲労改善

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

ラズベリーは傷みやすいやめ、空気にふれないよう密閉袋に入れて冷蔵庫に保存します。冷凍する場合は、粒同士が重ならないようにトレイなどに広げて保存します。

ラズベリーはそのまま生で食べるには甘みが少ないため、ジャムなどに加工して食べるのがおすすめです。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

関連するカテゴリ

おすすめ記事

関連する記事はこちら