消化の良さなら「大麦」 おおむぎ
大麦はそのまま炊いて食べる以外に味噌や醤油、麦茶やビール、焼酎などの原料としても幅広く利用されています。食用とされる大麦はおもに、押し麦、丸麦、白麦などの形で販売されています。
大麦は白米の10倍ほどの水溶性・不溶性両方の食物繊維をバランスよく含んでおり、非常に消化が良く胃腸の弱い人や胃下垂気味のひとにはおすすめの食材です。
栄養素
大麦は白米に比べて多くのビタミンBやカルシウム、食物繊維を含んでいます。
大麦には、不溶性(便通を良くする)水溶性(血統コレステロールの低下、血糖値の改善)の食物繊維を多く含んでいます。
食物繊維は腸内の善玉菌を増やし、腸の働きを活発にし、体内の老廃物や余分なコレステロールを排泄し、便秘や脳梗塞、心筋梗塞の原因となる脂質異常症の予防にもつながります。
大麦の主な栄養成分(可食部100gあたり)
・蛋白質・・・・・・・・10.9g
・脂質・・・・・・・・・2.1g
・炭水化物・・・・・・・72.1g
・カルシウム・・・・・・23㎎
・鉄分・・・・・・・・・1.3㎎
・ビタミンE・・・・・・0.2㎎
・ビタミンB1・・・・・0.22㎎
・食物繊維・・・・・・・10.3g
効能・効果
大麦に含まれる食物繊維(β―グルカン)は便通を良くし血糖コレステロールの低下、血糖値の改善などの効果が期待されます。
大麦は白米に比べて内臓脂肪や体重、お腹周りに効果が期待されます。
大麦は食後血糖が他の穀類に比べて低くなり、血糖値が改善され、血糖値を安定させインスリンの過剰な分泌を抑える効果があります。
東洋医学的側面
・寒熱:微温(やや体を温める)
・昇降・収散・潤燥:降(気を降ろす)
・臓腑:脾、胃、膀胱
・五味:甘(補い滋養する作用)・鹹(軟化させる作用)
・毒性:無毒
胃もたれ、消化不良、むくみ、だるさ、便秘に作用します
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
賞味期限が切れた大麦は食べられなくはありませんが、大麦に含まれている油分が保存状況や時間の経過によって酸化する場合がありますので、食べるのは控えるのが望ましいでしょう。
大麦は製造工程で外皮を取り除き、蒸気で加熱しているので洗わずにそのまま炊くことが出来ます。
大麦を使って御飯を炊く場合、お米1合に大麦50gを加える3割麦ごはんがおすすめです。吸水には30分位かけて下さい。水加減ですが、お米はいつも通りに水加減をし、そこに大麦と大麦の重さの2倍の水を足して炊飯して下さい。
炊飯した麦ごはんは保温をしたままにしておくと褐色に変色したり、匂いが出たりすることがありますので長時間の保存はしない方がよいでしょう。
大麦(押麦、もち麦、米粒麦)の食べ方として、押麦はさっぱりしているので、油を使った料理や肉料理に合います。モチモチした食感のもち麦は覚めてもモチモチ感は変わらないのでおにぎりやサラダにしても美味しいです。米粒麦はパラパラした食感を利用して炒飯やピラフにするのもおすすめです。