ワンコ先生に教わるCBD ヘンプとマリファナの違い
Dr.大友(イシペディア編集長)
大麻っていろんな呼び名がありますよね?ヘンプだったり、マリファナだったり。ちなみにどんな違いがあるのですか?
ワンコ先生
そんなことも知らんのか。医学的にはカンナビスと呼ばれる同じ系統の植物なんじゃよ。マリファナは大麻草(たいまそう)、ヘンプは大麻(おおあさ)じゃ。
Dr.大友
つまり種類が違うと言う事ですね。
ワンコ先生
その通りじゃ。ワインにも白ワイン用のぶどうと赤ワイン用のぶどうがあるじゃろ。
Dr.大友
シャルドネとかカベルネ・ソーヴィニヨンみたいなものですね。
ワンコ先生
お主ワインの事は詳しいのぅ。
ヘンプとマリファナは含んでいる成分も違うのだ。ヘンプはCBDと呼ばれる成分を20%以上含んでおり、THCは0.3%以下ほどしか含んでおらんのじゃよ。
Dr.大友
THCってなんですか?
ワンコ先生
心配せんでもこれから話す。マリファナはCBD10%程度含んでいるほか先ほどのTHCを20%以上含んでいるのじゃ。
Dr.大友
そうでしたか。でもCBDとTHCの違いがわからないから、分かったような分からないような感じです。
ワンコ先生
CBDとTHCはカンナビノイドと言われる大麻の成分なのじゃ。
Dr.大友
はい。
ワンコ先生
THCは俗に言うハイにさせる成分で、それが故に日本では禁止されているんじゃ。
Dr.大友
ハイにさせる成分というのは幻覚作用とかのことですか?
ワンコ先生
そうじゃ。一方で海外では処方薬にTHCが使われていて、エイズ患者の食欲不振、体重減少、抗がん剤による吐き気や嘔吐に対して用いられることもあるのじゃ。
もう一つのCBDは全く合法でスポーツの世界でもドーピングで摘発されることもない。というのもハイになることもなく、むしろ心や身体を癒すような成分なのだ。
Dr.大友
この二つを抑えておけば良いということですね。
ワンコ先生
バカモン。大麻には他にも100以上の成分があるのじゃ。
Dr.大友
いずれにしても大麻と言う時はヘンプとマリファナの2つの種類があるから混同してはいけないと言う事ですね。
ワンコ先生
その通りじゃ。
Dr.大友
確かに最近ヘンプオイルはω3不飽和脂肪酸が多いということで、ちょっと小洒落たスーパーにも陳列していますからね。
ワンコ先生
そうじゃな。最近ではヘンププロテインも注目されておるぞ。そもそも日本古来の着物を作る麻もヘンプであり、大麻(おおあさ)なんじゃ。
Dr.大友
確かに天皇陛下が即位される大嘗祭でお召しになる儀式のための衣は麁服(あらたえ)といって大麻から作られるのでしたね。
ワンコ先生
大麻は神が宿る神聖な繊維とみなされており、国家の災厄を祓い豊穣を祈る植物とされてきたのである。今でも徳島の三木家が大麻の麁服を作っているのじゃ。
Dr.大友
なるほど。古代からの長い歴史の中にも大麻は使われてきたのですね。
大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター
日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)
免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほどハリ治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。
またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。