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龍馬精神で祝ふ還暦のお祝い!軽度認知症MCI検査の考察

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脳の認知機能を高めるには会話も重要

超絶予約の取れないことでも有名な京、静華さんにお世話になっている先生の還暦祝いを兼ねた会にお招きいただいた。
店主曰く、中国では還暦の時には”龍馬精神”という年老いても壮健な精神という意味の熟語でお祝いするとのこと。
この日は中国の人にとって龍の化身である伊勢海老の炒め物を、60年前のイタリアワインと共に出してくださいました。

赤ワインはポリフェノールによって認知症を減らすという話を聞いたことがある方も多いと思います。
ただピエールはポリフェノールという抗酸化物質だけではなく、ワインを通じて会話が生まれてることも一つの理由ではないかと考えています。

友達と食事やお酒を楽しむことで若々しさをキープ

現在の状況に応じて、過去の記憶を掘り起こし言葉として表現することは脳科学の観点からは非常に複雑なプロセスなのです。
過去に楽しんだお料理やワインの香り、味を思い出しながら、言葉を発するということは究極の脳のリハビリでもあります!

そのためなのか、ひとり酒の頻度が多い人は同じワインでも脳機能が落ちやすいという報告も。
だからワイン友達、茶飲み友達(お茶のポリフェノールはカテキン)を持つことは、アンチエイジングに重要だということになりますね。

ピエールにとっては坂本龍馬のイメージしかない龍馬から、思いがけなくアンチエイジングの話に繋がった素晴らしい還暦の会でした。

京、静華
京都府京都市左京区岡崎円勝寺町36−3

認知症になる前に検査で早期発見はできないのか?

軽度認知障害を早期に発見するMCI検査というものがあります。
軽度認知障害とは健常者と認知症の中間の段階を指します。日常生活に支障はありませんが、そのまま過ごすと約5年でその半数以上が認知症に進行すると言われています。

認知症予備軍とも言われているMCIですが、最近の研究ではMCIの段階で適切な予防や治療を行えば、認知症の発症を防ぐことや遅らせることができると分かっています。
認知症の中でも最も多いアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)は、発症する約20年前から主な原因物質であるアミロイドベータペプチドが脳内に溜まり始め、認知機能が少しずつ低下していきます。

アルツハイマー病

MCIを早期に発見する「MCIスクリーニング検査」

アルツハイマー病はアミロイドベータペプチドという老廃物が脳に蓄積し、神経細胞を破壊することで発症します。MCIスクリーニング検査は、アルツハイマー病の前段階であるMCIのリスクをはかる血液検査です。
この検査では、アミロイドベータペプチドの排除や毒性を弱める機能を持つ血液中の3つのタンパク質を調べることで、MCIのリスクを判定します。

アミロイド

こんな方にお勧めです

1、最近、もの忘れが増えてきた

2、糖尿病や肥満など生活習慣病の恐れがある

3、親や家族の様子が少し変わった気がする

こういった症状にお悩みの方は医師にご相談することをおすすめします。(筆者の所属するクリニックにリンクされています)

 

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ     

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