豊富な鉄分が貧血を防止する「クミン」 くみん
クミンはセリ科の一年草で、古くから地中海沿岸で生育していたハーブです。
スパイスとして利用するのは、細かなとげにおおわれた種子の部分です。クミンの旬は特になく通年手に入る食材です。
クミンといえばインドカレーに欠かせないスパイスですが、昔から食用だけではなく薬用としても利用されてきました。
栄養素
クミンにはビタミンB群やビタミンEなどのビタミン類と、カルシウム、鉄分、カリウム、マグネシウムなどのミネラル類が含まれています。
特に鉄分が豊富に含まれており、ヘモグロビンの合成を促して血液の流れを良くする効果があるため貧血に悩む女性に有効です。
クミンには植物コレステロールも豊富に含まれています。植物コレステロールは、体内でのコレステロールの吸収を抑えてコレステロールの値を下げる効果があります。そのため、動脈硬化などの生活習慣病を予防したり、体脂肪の減少を促進するなどの効果が期待できます。
また、クミンに含まれるクミンアルデヒドとリモネンの香り成分にも健康効果があります。クミンアルデヒドは消化器官を刺激し、食欲を増進させます。また、リモネンは爽やかな香りで心身をリラックスさせてストレスの解消に効果があるだけでなく、免疫力を高めてガンなどの生活習慣病を防ぐ働きをします。
クミンの主な栄養成分(100gあたり)
・ビタミンB1・・・0.628mg
・ビタミンB2・・・0.327mg
・ビタミンB3・・・4.579mg
・葉酸・・・10㎍
・カルシウム・・・931mg
効能・効果
美肌効果:ビタミンCがコラーゲンの生成をサポートして肌を内側から綺麗にする。
老化防止:ビタミンEの強い抗酸化作用で細胞の酸化を抑制し体の老化を防止する。
風邪予防:ビタミンAが体内への最近の侵入をいで免疫力を向上させ風邪を予防する。
疲労改善:ビタミンB1が糖質の代謝を助けてエネルギーを作り出し疲労を回復させる。
東洋医学的側面
・寒熱:温(穏やかに体を温める)
・臓腑:肝・胃
・五味:辛(発散、気を巡らせる作用)
・毒性:なし
身体を温めて痛みを止める
胃の運動や胃液の分泌を促進させる
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
クミンは密閉容器などに入れて直射日光の当たらない場所で保管します。
クミンは料理で香辛料として使用するのがおすすめです。スープや肉料理などのスパイスとして使用すれば、香りにより食欲も増進します。