最高の北京ダックは脂肪が剥がされる

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“北京ダックが健康に良いのは皮でなく肉にある” 説

私、大友ピエール博之は “日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会” のメンバーである。
料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する有名ホテルの料理長や美食家が定期的に集まる会なのですが、コロナの影響もあって久しぶりの開催でした。

この日は日本の中国料理界のフラッグシップといってもよい富麗華のメインダイニング。

普段はキッチンで行われている北京ダックの調理風景を特別に目の前で披露してくれたのでした。 
ピエールは皮の裏側についた脂をこれでもかと丁寧かつ力強く削ぎ取る職人技に目が釘付け!

とはいえLDL(悪玉)コレステロールが高めであるピエールにとっては皮を食べるとなるとコレステロールのことが気になるわけで…
以前に投稿では、“皮の色付けに使う紅曲米(紅麹の一種)が、心臓病による死亡率を3割減少させるので大丈夫” かもという考察をしたこともありましたが、やはりどこか心配。

アヒルの脂には身体に良い「多価不飽和脂肪酸」が豊富

でも今回はお店の方に新たな説 “北京ダックが健康に良いのは皮でなく肉にある” を教えていただきました。

実はアヒルの肉には、脂質糖質をエネルギーに変換してくれるビタミンB1B2が鶏モモ肉の3倍も含まれているのです。
また含まれている脂も「飽和脂肪酸」が多い他の肉類と違って、身体に良い「多価不飽和脂肪酸」の割合が非常に大きい。

これが本当だとすると、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールの上昇を防いでくれるということ。

そのためなのか本場では北京ダックは身の部分は野菜と一緒に炒めたりしてお料理として提供するのが基本なんですって!

たまにはこうして羽目を外すのもよいですが、やはりどうしたら少しでも健康的にお食事ができるのかを考えていたいですね。

富麗華
東京都港区東麻布 3-7-5

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ    

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