熊しゃぶを美味しくするポイントはセリにあり
王道の美食鍋
お正月にご挨拶に伺ったお宅でいただいたのが熊鍋。
それもかの有名な比良山荘のお鍋でした!
熊はしゃぶしゃぶにしていただくのが美食の王道とのこと。
熊肉と初春の野菜
お出汁はシーガルフォーで浄水したお水で調理しているからスープは澄んでいるし、セリのフレッシュ感も相まって正月早々シャキッとなる気分です。
熊肉には亜鉛、鉄、ビタミンBが多く、セリにはビタミンC、ビタミンAのもとになるβ-カロテンが豊富なのでホルモンの働きを良くしてくれたのかもしれません。
セリの栄養素には、ビタミンCやミネラルが豊富に含まれています。
ビタミンCは免疫力を高め、活性酸素の働きを抑えて美肌や老化防止に効果があります。ミネラルは骨や歯、血液など身体を作るために欠かせない成分です。
セリの葉や茎にはβ-カロテンが豊富に含まれています。
β-カロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変換され、強い抗酸化作用で動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病を予防するだけでなく、皮膚や粘膜の健康維持にも役立ちます。
そしてセリは食物繊維も豊富です。食物繊維は腸の働きを正常に整え、便秘予防のほか、コレステロールや血糖値上昇を抑える効果があります。
セリの主な栄養成分(可食部100gあたり 1束120g)
・カリウム・・・410mg
・β-カロテン・・・1900μg
・食物繊維・・・2.5g
・ビタミンC・・・20mg
・ビタミンK・・・160 μg
さらに東洋医学的には、
・寒熱:涼(穏やかに体の熱を冷ます)
・昇降・収散・潤燥:降(気を降ろす)
・臓腑:肝、肺
・五味:甘(補い滋養する作用)・辛(発散、気を巡らせる作用)
・毒性:なし
胃を丈夫にする
血液を浄化する
身体の余熱を取る
セリは冬場に失った体力を回復させようとする春の食材。
からだの余分な熱を取ってくれる食材なので、そのような時は生や火を通す時間を短くすると効果的です。
熊のあっさりとした旨みにはブルゴーニュ地方ジュブレ・シャンベルタン村のクロ・サンジャック。
作り手のシルビーエナモンさんにこの畑をご案内頂いたこともありDr.ピエールにとっては思い入れのあるワインの一つです。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ