ダイエットにおける糖質制限と低カロリー食を考える
ダイエット、「維持する時期」
そもそもダイエットの語源は、古代ギリシア語のdiaita 「生活習慣」「生き方」に由来します。
つまり、健康のためにライフスタイルを改善することが本来の意味!
ところで患者さんとお話ししてるとダイエットというと糖質制限とか低カロリーってことになりがち。
糖質制限がダイエットにおいて良いのは、カロリー制限や地中海食と比べて結果が早めに出ることに尽きます。
でも永遠に糖質制限をするのは辛い。
そのためDr.ピエールがお伝えするのは体重を減らすフェーズと維持するフェーズで食事方法を変えること。
ここ1か月ほどDr.ピエールも糖質制限をしていましたが、これからの「維持する時期」には野菜とお肉多めの比較的低カロリーのお食事に変えていくつもりです。
糖質制限は確かにダイエットに効果的ですが、無理をしたり過度な制限をすると、空腹感を抱えてそれがストレスになってしまうことも。
ここでちょっと糖質制限食についてお話ししましょう。
糖質制限食とは血糖値を上昇させる糖質を制限し、その分のエネルギーをタンパク質や良質な油などで補う食事とすることで、血糖値の急激な上昇を避けることを目的としている食事のことをいいます。
主に糖尿病や肥満、メタボリックシンドロームの改善に効果的な食事とされ、一般的に行われてきた摂取エネルギーを制限する食事療法とは異なり、糖質は厳しく制限しますが摂取エネルギーについてはあまり厳しく考えず、1日に標準的な必要エネルギーを摂取することができるという食事療法です。
つまり血液中のインスリンが高いと糖が燃やされ、インスリンの値が低いと脂肪が燃やされる。だから脂肪を燃やしたい人は普段からインスリンの値を比較しなくてはいけません。
糖質制限ダイエットは、摂取する糖の量を減らすことによって血液中の糖分を抑えることを目的としています。そのことによってインスリンの分泌を抑えようと言う発想です。
ダイエット終了のご褒美は炭水化物
ダイエットが終了した後はご褒美にパスタを食べるのですが、久しぶりに摂る糖質の美味しいこと美味しいこと。
今回はトラパネーゼのブシアーティ。
’トラパネーゼ’ というソースはトマト・アーモンド・ニンニク・バジルをミキサーなどで細かくしたもので、シチリア西海岸のトラパニ地方における伝統的な一品。
シチリアはアフリカ大陸のすぐ横にあるので、アーモンドを使ったお料理が多いのです。
現地では大抵赤茶色で、こんなにたっぷりのバジルを使ったものには出会ったことがありませんが、「一見普通のバジルペーストに見えて、食べてみるとトラパネーゼ」という遊び心的なアレンジですね。
そしてこれに合わせるパスタは当然、同じトラパニ地方の ‘ブシアーティー’ 。
昔は草の茎を、現在では竹串などにねじねじと巻きつけて成型するので、よくみると螺旋状になっているのがお分かりになるかと思います。
極太でもっちりとした噛みごたえと小麦の力強い香りがあり、パスタ好きにはたまりません。
Dr.ピエールも久しぶりの炭水化物を心の底から堪能しましたよ。
Dr.ピエールの渋谷セントラルクリニックでは開業当時からダイエットに力を入れています。
過去にはDr.河村と ”ダイエット対談” をおこないました。この対談ではリバウンドレスなダイエットをする際に気を付けるべきポイントをいろいろな角度からご紹介しています。
ご興味のある方は以下の記事をご覧ください。
☛ 15年間ダイエット外来をしているお医者さんが教える真実
☛ インスリン抵抗性は太りやすくなる ダイエットとホルモン
☛ 腸内細菌をコントロールすれば「打たれ強い人間」になれる?
☛ 脱水だとダイエットは成功できない? 水分の重要性
☛ うつと体重増加はどう関係しているのか
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ